8−2
ホープとの再会を楽しんだ次は、

ライトニングのもとに駆け寄る。

ライトニングとファングは旅中で歳も近い事からかなり打ち解けていたのだと思う。

「って事はお前も…」

「ああ。同じようなものだ」

既にライトニングとファングは話込んでいた。

「そうだ、お前に会いたがっていた奴がいるぞ。」


ライトにそう言われてファングは露骨にはてなマークを浮かべた

「あたしに?」

ファングはそんな奴いたかなー?と思いつつ背中を押されて

飛空挺の中に押し込まれる。

ヴァニラとホープも連れ込まれて結果みんなが乗り込んだ



Side:ファング


部屋に通されれば見慣れた男が一人情報を管理する端末を忙しげに扱っていた

『ああ。そうだ。場所はそっちに送った通りだ。

健康状態は見た目では判断できかねないから

2人まとめてとりあえず軍の病院に連れて行く。

ああ。じゃあ折り返し連絡す…』

かつて助けられた恩人の後ろに忍び寄る。

「なんだぁ?あたし達そんな重大な話になってんのか?」

背後から情報端末の画面を覗き込めば、

あたしとヴァニラの顔写真が写っていた

「………」

恩人からの反応は無い

「どした?リグディ?」

リグディがいきなり立ち上がったと思ったら

いきなり私の体を抱きしめた

「うぁ!なーにすんだよ!」

いきなりの事に頭が回らず抵抗する

「良かった。」

リグディの口から漏れた言葉に私は硬直する。

「良かった。待ってたんだぞ。ずっと」

どうして…?

私は抵抗するのをやめてリグディの腕にすっぽりとおさまった。

男にこんな風に抱きすくめられるのは初めてだ。

「お前がとまた話ができたらって。

この俺が一人の女を想って待ってたんだ。

すごいだろ」

「何が凄いだろ、だよ。あほか」

何だこの雰囲気は。

どうしたあたし。





Side:ヴァニラ

今、私は驚いている。

ファングはもっと驚いているかも知れないけど、

私もかなり驚いている。

だってファングが男の人に抱きしめられている所なんて、

今までずっと一緒にいても見た事ないんだもん。

いきなり抱きつかれて数メートル殴り飛ばした所なら見た事あるけど、

あのリグディって人に対しては抵抗もしないでこの体勢。

「ねえ、もしかして…」

小さな声でライトニングに尋ねれば予想通りの答えが返ってきた

「そういう事だ」

私はなんだか自分の事のようにうれしくて、

やったぁと心の中でガッツポーズを決めた

おめでたいーー!


「カップル誕生ですかね?」

「どうだろうな、ファングにかかってるさ。」

「ちょっと前の僕はリグディさんと同じ感じだったんで分かります。

もう周りなんて見えてないと思います。」

「だろうな。あの調子じゃあ。」

ライトニングが目線を向けたほうを私は見る。

まだ2人は抱き合っている。

めっちゃいい感じじゃん。

いいなぁ

「ダブルデートができそうですね」

「ああ。」

ホープの言葉に私はまた驚かされる

まって待って。私が眠っていた間に何があったの?

ライトの、ああ。って…

前にホープがライトの事好きだっていう話、

もしかして…叶ったの?

「ねえ、もしかして…付き合って…」

2人を指差した私の問いかけに2人が顔を見合わせた

ホープが困ったようにライトの顔を見たと思ったらライトが続けて言葉を続けた

ライトはホープに隠す事もない、と言う言葉をかけたあと続けた

「一般的に言えばそういう関係だ。な?」

「はい…」

ライトが…認めた…!?


「えーーーーーーー!」

私は2つの驚きが組み合わさって飛空挺が揺れるほどの叫びをあげた。

待ってよ、セラ×スノウ ファング×リグディ(仮だけど) ライト×ホープ ってことは 

もしかして私だけ一人?

さみしい!


私はいきなり孤独感に襲われた。

「もーー!私も早く良い人見つけてやるんだ

もん!ねぇホープ!友達で良い人いない?」

「はぁ…でもそれで良いんですか?」

「いいの!えーっとー…優しくて、カッコよくて、

バクティの…機械について得意な人!」

優しいは絶対条件でしょ…あとカッコいい、

バクティの機械の修理できたらもう文句なしでしょ。

「…その条件に当てはまる人ならいるぞ」

私の少々無理めな注文にライトニングが口を開いた。

「ほんと!?」

「もしかして…ライトさん」

「ああ。」

「紹介してっ!」

私は期待に胸を躍らせてその件はライトとホープに任せた



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