7−3
『リグディ代表!エデンで暴動が発生中です!』

「やはりか…」

情報端末で各地の様子を観察していた私とリグディのもとに軍人があわてて飛び込んできた

幸い別の地区での暴動は無いようだが、

本拠地であるエデンでは少なからず発生しているという状況だ

「データが転送されてきた。

場所はエデン3−4−B地区、

規模は中で人数は10人前後。

市民でけが人も出ている。」

「そうか…とりあえず、怪我はさせても良いから命は奪わずにその全員拘束しろ。」

兵士『…それが…政府の上のものを連れて来い!と市民を人質に取っていまして…』

「…厄介だ。仕方ない、俺が行こう」

「よせ、お前が怪我でもしたらどうする。

代わりに私が行く。それで問題はないはずだが…」

リグディに今怪我をされると市民の不安は一気に高まる。

それだけは避けたい

「でも…」

「案内しろ」

『はっ!』

すぐに愛用のオメガウェポンを手にとり小型の飛空挺でその場所に向かった。


その場所はエデンの一番繁盛している土地からは少し外れている。

だからと言って人が少ない訳でもなく、

暴動に巻き込まれた市民が救護を待っているような状況だ。

死者が出る前になんとかしなくては…

ここの状況をレポートしようというカメラがいろんなところから回されている

そんな事している暇あったらけが人を気遣え!

と思いつつ私は軍用飛空挺を降りる。

「ファロン少佐のご到着だ。」

「状況は?」

政府軍が固まって防御している中に引き込まれて私は状況をうかがった

「ファロン少佐のご到着によって今後変わると思いますが、

今はあのビルにこもって女性と子供を数名人質に取っています。

銃の所持数は不特定で微妙な状況かと…」

「相手側と通信できるか?」

「はい!今つなぎます」

手際の良い兵士によってすぐに回線がつながれた

ノイズの音に混じって主犯格と思われる男の声が聞こえてきた

『どうした上層部の人間は呼んだのか?』

「少佐が一人。」

『かわれ』

「代表補佐のファロンだ。」

私が回線で声を出すと男は笑った

『女じゃねぇかよ…』

「お前の要求は何だ?すぐに人質を解放しろ」

『それは無理な頼みだ』

「じゃあどうしろと言うんだ?」

『昨日の対策とかいうやつを中止しろ』

「無理だ。」

『じゃあ人質の命は無いと思え』

「…こちらとしてはお前たちを全員殺したくは無いんだが…」

『…そうだな、じゃあお前は女で丁度いい。

一人でビルの中に来い。』

「分かった。」

私が回線を切ると周りの兵士が不安そうな声をあげた

「ファロン少佐!危険です」

「大丈夫だ。私が10人程度を相手に負けるとでも?」

私が軍のバリケードから出るとカメラが一斉に向けられた

まるで祭りだ。これは


ビルに歩み寄りドアを開く。

見張りの男たちからの攻撃は無いが厳重に見張られているところを進み

階段をとりあえず登りホールらしきドアを見つけて手をかけた

ギィ…と鈍い音がしてドアが開く。

中には主犯格を思われる男と、10数名の女性と子供たちがいた



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