| 小さな嫉妬 ギャグじゃないのにギャグ化する。 赤司征十郎様キャラ崩壊注意です。 「このプリントが来週の練習試合の日程で……あとこれとこれをコーチに提出してくれ。頼んでもいいか？」 「うん。任せといて！」 「すまない、助かるよ」 「いいよ全然。赤司君も部活お疲れさま」 「ああ。……えっと、桃井。ちょっといいか？」 「ん？何？」 「いや、大したことないんだが……」 「そんなこといいよ。どうかしたの？」 「桃井はこれからオレのこと……赤きゅんって呼んでくれないか」 「……………っえ！？」 「どうした？」 「え、ちょ、ちょっと待って。赤司君どうしたの！？熱でもある！！？」 「いや、な。主将につきまとう固苦しいイメージを払拭したくてな」 「かと言って赤きゅんはどうかと思うけど！？」 「オレ的には征きゅんもアリだと思ってる」 「そういう意味じゃなくてね！」 「じゃあどうなんだ。赤司っちは黄瀬と被るし、赤ちんは紫原と被ってしまう。かといって赤りんや征君は似た呼び方になってしまうぞ」 「気にするのはそこ！？もっとなんか気にするところあるよ、いつもの威厳とか！」 「むぅ。それを無くしたいと言ってるんだ」 「うーん……でも赤司君は赤司君でいいと思うな、私」 「そうか？赤きゅんじゃなくて大丈夫なのか？」 「勿論だよ。逆にあだ名を赤きゅんに強制したら怖くて誰も呼べないんじゃないかな」 「ふむ。征きゅんじゃなくても……」 「赤司君もしかしてボケてる？」 「すまない、冗談だ。……そうか、赤司君でいいのか」 「うん。イメージは、取ってつけたあだ名なんかじゃなくてこれから少しずつ壊していこうよ」 「ああ、そうすることにしよう」 「応援してるよ。あとね、ひとつ聞いていいかな」 「なんだ？」 「どうして私に聞いたの？」 「……あぁ、それか。本当に時々だが羨ましくなるんだよ、あいつらが」 「えっ……？」 「まぁそういうことだ。桃井も部活お疲れさま。また明日な」 「……まっ、待ってあああ、赤きゅんっ！」 「…………！！？」 「赤司君だけなんか……除け者みたいになっててごめんね。でも大好きだから！バイバイ赤きゅん」 「！………………あぁ」 「―――バイバイ」 - 10 - [＊前] | [次＃] |