この手に掴んだ幸せを(短編) | ナノ

▽ お便り15

【もし鯉伴さんに鯉菜ちゃん以外に娘が居たらどうしますか?】

「…ううん…最初から居たならともかく、急に現れてもなぁ…戸惑うかも。
姉ちゃんはどう思う?」

『…母親によるかもね。お母さんとお父さんの子なら普通に歓迎するけど…何で今まで隠してたんだよって少しは怒るかな。』

「うん…そうだよね。ちなみに乙女さんの娘だったら?」

『…元はと言えば乙女さんとの関係の方が先だからね。歓迎するしかないでしょ。』

「そうだね。(姉ちゃん…機嫌悪い…?)
もし母親が知らない人だったらどーする?」

『…取り敢えず、お父さんをボコ殴りにするね。』

「あ、良かったー!ボクと同意見で。母さんとか乙女さんならまだ納得できるけどさ、他の人だったら取り敢えず父さんを叩き潰すよね!産まれてきた子には罪はないし。」

『………でも…私やっぱり嫌かも。』

「…姉ちゃん?」

『……今ね、隠し子と一緒に暮らす想像したの。今まで通りならともかく…新しくその隠し子が加わって変わったら嫌じゃない?』

「? 変わるって何が?」

『…お父さんが。その子のことばっかり気にかけて、私やリクオのことほったらかしにしたら…嫌じゃない?』

「……姉ちゃんって、やっぱり何だかんだ言って父さんのこと好きだよね。」

『うっ…。
り、リクオは嫌じゃないの?』

「ううん…異性だからかな。姉ちゃん程そこまでそんなに抵抗はないけど。でももしその隠し子が男だったらって考えると…
ものすっっっっごく嫌だ。」

『でしょ!?やっぱ嫌だよ〜』

「うん、嫌だね…」

「お前ら…!そんなにオレのことが好きだったのか…!!」

「うわぁっ!?」

『いつからそこに…!?』

「大丈夫だ、安心しろ。オレには隠し子なんざいねぇからな。オレの子はお前たちだけだ!」

『……なんかさっき迄の不愉快な気分に合わさってさ…』

「…うん…何か、凄い腹立つね…」

「ククッ…そう照れ隠しするなよ…
さぁ、遠慮せずにパパの胸に飛び込ん…
ギャアアアアアアア!!!!!」



ー しばらくお待ちください ー



『リクオ、穴できた?』

「うん! できたよ!!」

『OK♪ こっちも準備できたよ』

「よし、じゃあ一緒に運んで…埋めようか!」

『そだね! ちゃんとお線香もお供物もあるし…準備万端だね!!』

「お嬢、若、2代目を見てませ…ん、かぁぁぁ!?
何やってんですか2人とも!!」

『ちっ、目撃者がでたわね…リクオ』

「…穴を1つ増やさないとね」

「え、ちょっ…ギャアアアアアアア!!!!!」




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