▽ お便り7
【花開院家のみなさん!正直奴良組のことどう思いますか?チャンスがあれば滅してやりたいですか(´Д` )!!】
「おい、ゆら。
奴良鯉菜から郵便が着てるぞ。破るか?」
「何でやねん!!まだ中身見てないのに破るわけないやろ!!…読んで下らん内容やったら捨てるけどな。」
「だったら早く読め。相変わらずとろい妹だな…妖怪と文通なんかしやがって。」
「やかましいわ!!大体文通なんてしてへんよ、勝手に急な手紙が来ただけや!!
もう、静かにしててや、今から読むから。
何やこれ、奴良組のことどう思いますか?
…まぁ、最初は滅してやるつもりやったけど、毎回毎回ピンチの時に助けてもろたしなぁ…。今は…そんなに滅そうとは思わへんかな。」
「…ほぅ、陰陽師のくせにか。」
「げっ!!
そういえばお兄ちゃんがおるの忘れとったわ!!
でも実際倒せへんやろ…鵺を倒すのに奴良君達の力が必要やし。」
「…気に食わねぇがな。
今のところ人間に悪行する気配がないからいいが…万が一アイツらが人間に牙向くようなことがあれば、直ちに花開院総出で滅してやる。」
「素直やないなぁ…。
奴良組のことはもう信じてるから大丈夫って言…ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
何すんねん!!このくそ兄ぃぃ!!」
「竜二。ゆらをいじめちゃダメだ。一応28代目になるんだから。」
「ちょい待て。何やその一応って。
おじいちゃんに28代目になれってもう言われんやけ、〈一応〉ちゃうやろ!!」
「ちっ…こんなのが28代目になって大丈夫なのか?お兄ちゃん、心配だよ…」
「余計なお世話や!!」
「フフッ、竜二は本当にゆらが好きだね」
「秋房兄ちゃん!!」
「秋房…急に出て何を言うかと思いきや、頭でも打ったのか。」
「…ハハッ…本当相変わらずだ。
にしても面白い質問だね。チャンスがあれば滅したいか…か。」
「秋房兄ちゃんはどうなん?」
「ボクは滅したいなんて思わないよ。
そりゃ竜二の言う通り、人間を傷付けるなら滅しに行くけど…。
でもリクオはそんなことするやつじゃないと思うから。
正直驚いたよ、妖怪にもあんな人間好きなやついるんだなって。まぁ、4分の3が人間だからかもしれないけどね。」
「相変わらずお前もぬるいな…」
「そういう竜二も…ぬるい」
「! 魔魅流、てめぇ…」
「ハハハハハ! 竜二、1本取られたね!」
「お兄ちゃんは素直やないなぁ、ツンデレなん?」
「てめぇら…。
…覚悟はいいな? ゆら、秋房…」
「えっ、ちょ、何で構えとるん!!?」
「ま、待てよ竜二、落ち着けって!言々はやめろって……」
「「ぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」
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