▽ お便り5
【奴良姉に聞く!400年前魑魅魍魎の主となった頃のぬらりひょんと、江戸明治大正と百鬼を率いていた頃の鯉伴、そして今覚醒し畏の代紋を背負う夜リクオ…一人だけ選ぶなら誰を選ぶ!!選ばれた人からご褒美があるかも!?】
『っ誰だこんなけしからんお便りを出したのは!!1人だけだと…!?そんなのっ…私は全員選びたい!!』
「…ていうかコレ、どうやって昔のじじいと昔の親父を呼び出すんだ?」
『殴ればいんじゃね?』
「そんな感じなのか!?それでいいのかよ姉貴!」
『…ふむふむ。[談話室取扱説明書]によると…
庭の池に突き落とせって書いてあるな。』
「……どうする」
『どうするもこうするも…やるしかないっしょ!
…というわけで、私はパパンを池にどぼんするから、リクオはジージをどぼんしてね☆』
「なんでそんなノリノリなんだよ。」
『いいから行くよ〜!!』
ーーーーーーー少々お待ちくださいーーーーーーー
『…やっべぇよリクオ…
私の心拍数やばくて鼻血出そう!』
「出せばいいんじゃねぇか?ティッシュあるぞ」
『出さねーよ!』
「…おいおい…ここ、奴良組…だよな? おまえら誰だ?新しく組に入ったもんか?」
「…おかしいのぅ。珱姫に膝枕してもらってた筈なのに…何で池に落ちとったんじゃ、わしァ。」
『はい! ただ今池から這い出たばかりの…水の滴るいい男!!400年前のぬらりひょんと江戸の頃の奴良鯉伴です!!マジでいい男やんくわぁー!!こんなの選びきれへんーー!!』
「…400年前のぬらりひょん…?てかもしかして親父…か?なんか若返ってねぇか!?」
「あん?何じゃお前は…。……珱姫と鯉伴の3人で、この後でーとに行く予定だったのに…何が起こっとるんじゃ!」
「やっぱり…親父、オレが分かるか?アンタの息子の鯉伴だよ」
「…何?
………………確かに…似とるな。ワシと珱姫に…てことは何じゃ…お前、未来の鯉伴か!?」
「あぁ、そうだぜ」
『……何この萌え会話!!ドキンちゃんも吃驚なドキドキだよ!!も、萌えー…っ!!』
「…この娘は?」
「さぁ…にしても、お前さんは…親父によく似てるな」
「…そりゃ…孫だしな。」
『私も孫だけど?』
「「はぁ!?孫ぉっ!?」」
「てことは…オレの息子と娘…!?」
「何じゃ何じゃ…ここはどれだけ先の未来なんじゃっ!?」
『おじいちゃんからして約400年後くらいの時代です』
「…〈おじいちゃん〉……!!
な、なぁ!今のもっかい言ってくれんか!?」
『……おじいちゃん♪』
「わ、わしに孫が出来たぞぉーーー!!」
「……親父、落ち着け。」
「つうか姉貴、さっさと始めようぜ?」
『そだね…トリップ効果も30分しかないみたいだし。そんじゃ、始めまーす!』
「何を?」
「初代ぬらりひょんと、全盛期の頃の親父と…三代目を継いだオレの中から1人選ぶっていう話だ」
「へぇー…面白い事やってんなぁ。
まっ、オレの余裕勝ちだろうけどな。」
「ハッ…何を言うとる。ここはやはり初代のわしの魅力に惚れて、ワシの余裕勝ちじゃ!」
「…ちなみに選ばれた者は姉貴にご褒美をあげなくちゃならない設定だ。」
「「ご褒美?」」
『ご褒美は何かなー、期待してるよ皆さん♪』
「褒美って…」
「何でもいいのか…」
「あぁ。何でもいいらしいぞ。で、まだかよ姉貴。いつまで悩んでんだ。」
『悩むさそりゃァ!!
だって…選ぶってコレ…ずっと一緒にいるならってこと!?それともお互いに愛し合う前提で選ぶってこと!?だって、例えここでぬらりひょんかお父さんを選んだとしても、私片想いやったら意味無いよね!!珱姫にも乙女さんにも勝てる気しないし!!それだったらリクオを選ぶけど!?やっべ…マジで悩むわ!!』
「深く悩み過ぎだろ!!面倒くさ!!姉貴も親父に似て超面倒くさっ!!」
『えっ……』←傷付いた
「ちょい待て。今オレに似てって言わなかったか?」
「親父もそこに食いつくなよ!面倒くせ!親子揃ってめんどくせ!!」
『「……………」』
「こうしよう。
選んだ奴とは両想いになれる設定だ。じゃあどーする?誰を選ぶ!」
「ワシじゃろ」
「オレだな」
「てめーらは黙っててくれ、頼むから。」
『…………おじいちゃん…かも。』
「よっしゃぁぁぁああああ!!!!!」
「………………。」
「待て。何でオレじゃねーんだ。お前さん、オレの娘なんだろ?」
『だって…リクオとお父さんはいつも見慣れてるし。』
「まぁ、そうだよな」
「えっ…そりゃつまり…親父は」
「…ワシ、もうこの時代には死んでるのか…?」
『死んでないけど、もろ老人だから。トキメキ度が全くないから。
だからおじいちゃんが新鮮に感じて…うん、さっきからドキドキが止まらないです。はい。』
「(何故じゃ…勝ったのにあんまり嬉しくねぇぞ)」
『それに、お父さんとリクオよりも、おじいちゃんの方が肉食系な気がするし♪』
「「肉食系…?」」
「あぁ…確かにそれっぽいな。」
『でしょっ?
優しいのも好きだけど、どっちかっていうと…ガッツリ責められる方が私は好きかな〜、なんてっ!』
「…ふふん。見ろ!お主ら!!男はやっぱり責めじゃぞ!!」
『でもその分、おじいちゃんが1番子育てで頼りないし…むしろ足でまといっぽいし…。
…ぶっちゃけウザそう(ポソッ)』
「ウザ…?」
「…ククッ…親父もまだまだだな」
「(参考にしよう…)」
『うーん…そうなるとお父さんかも……』
「おっ…巻き返すかい?」
『………でもまぁいいや!おじいちゃんで!!』
「おじいちゃん…『で』!?」
「………ちっ」
「姉貴…考えるの面倒になったんだな?」
『うん。
もうおじいちゃんのときめきにも慣れちゃったし…』
「慣れた…ねぇ? ふぅーん?」
『…なに』
「そういやぁ…褒美がいるんだよな? 選ばれた者から。」
『…! そ、そうだけど…
え、なになになになに。何でこっち来るの!?』
「何でって言われてもなぁ……ご褒美しなくちゃいけねぇだろ?」
『いや、イイっす!もうイイっす!!ご褒美はいらないから!!離れて下さい!近い近い近いっ…
きゃっ…!?』
「「(押し倒した…!!)」」←勉強中
「…口吸いでもするかぃ?」
『…っ…!!』
「「(そこで顎クイっ…!!)」」←勉強中
『……ぁ、ぁのっ…』
ボフン!!!!!
『…げっ…』
「「……は?」」
「…ある意味ナイスタイミングで戻ったな。」
『い…一気に萎えた…! 緊張したぁ…!!』
「…何でわしが鯉菜を押し倒しとるんじゃ」
「おい…てめぇ…何老体のクセしてサカってるんだよ!!顎クイまでしやがって!!さっさと鯉菜の上から退きやがれ!!」
「わしに怒っても仕方ないじゃろう。わしも何が起こっとるか知らんしな」
「いいから早よ退け!!」
『リクオ…』
「……何だ」
『これ…ご褒美?』
「…ご褒美からの…罰ゲームって感じだな。」
『…だよね。…何か修羅場になってきたから、ここらで締めようかな。』
「そうだな。取り敢えず…
いつまで暴れてやがる! いい加減にしろ!!」
『ちょい待てい!? そこでリクオまで参戦したら意味無いよねぇ!!?ちょっとぉ!!?』
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