この手に掴んだ幸せを(短編) | ナノ

▽ お便り1

【茨木童子と誕生日が一緒です】

『お便り着たぞ!!
誕生日が一緒だって!!良かったね!茨木童子』

「……何だこれは。つぅか何でオレの誕生日がバレてんだ。」

『談話室。にしてもあんた約1000歳でしょ?何で見た目がまだ若いんだよ。鬼童丸みたいに老ければいいのに…可哀想じゃん鬼童丸が。』

「何でオレが老けなきゃなんねぇんだ。アイツが若返ればいいだろ。」

『………歳とりたくない世の中の婆さんどもをアンタ今全員敵に回したね。恐ろしいヤツ。』

「? 何言ってんだ。」

「私もお邪魔していい?」

『あらー狂骨ちゃんじゃない!相変わらず今日も可愛いねぇ…抱き着いてもいい?』

「えっ…」

「やめろ。嫌がってんじゃねぇか。」

『…やめろ。私の心が傷ついてんじゃねぇか。』

「そ、それより! アンタは誕生日いつなんだい?」

『え、私? 『私』の誕生日は…もう忘れちゃったけど、私は3月15日だよ。
誕生花はワスレナグサ。花言葉は〈私を忘れないで〉〈真実の友情〉〈誠の愛〉。』

「いや、そこまで聞いてないんだけど…」

「誕生花っつっても色々あるだろ。7月1日だけでもアジサイだのなんだの…5つぐらい見つけたぞ。」

「え!?茨木童子もそんなの気にするの!?」

『私も5つあったあった!クリスマスローズとかドクニンジンとか…〈死も惜しまず〉〈私の不安を取り除いて〉〈追憶〉〈優しい思い出〉などなど…』

「…随分と多いのね。面倒くさいから1つにまとめればいいのに。」

『「それな。」』

「おい…てめぇ、オレの真似すんなよ」

『…はぁ? 何で私がアンタの真似しなくちゃなんないのよ。私の方が0.1秒先に言ったわ』

「はっ…てめぇの耳は飾りか?オレの方が0.9秒先に言った。」

『違う。私の方が1秒速かった!』

「ちげぇ…オレの方が1.5秒速かった!!」

「アンタ達何を張り合ってるの!?何処の子供よ!!」

「もう〜…姉ちゃんなに騒いで…って
えええええええええっっ!!!???」

『「「あ…。」」』

「何で家に狂骨と茨木童子がいるのぉおおお!? しかもゆっくり茶ぁ飲んで寛いでるし!!」

『ちっ…バレたか。
狂骨ちゃん、またいつでも遊びにおいでよ!美味しいお茶菓子とか用意しとくからね♪』

「え、えぇ…ありが、とう…??」

『そして0.5秒遅いテメェはさっさと地獄に帰れ。』

「あんだと…? 1秒遅れたテメェに言われなくともこんな所さっさと去ってやるよ。クソが。」

「アンタらしつこいのね!?」

「え…何の話…!?喧嘩!?

あ、帰ってった。…談話室って、本当に色んなキャラが来るんだね…」

『もちのろんよ。
私たちは全力でお答えしていきますよ!
それではお便りお待ちしておりまーす!!』




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