▽ お便り120
【鯉菜やリクオは、人間姿の鯉伴を見たことありましたっけ?また、(会ってなかったら)会ってみたいと思ったことは無いのですか?】
「オレはねぇけど…姉貴はあんのかぃ?」
『私はー………(前世の漫画では見たけど、実際には)見たことないかな。』
「………何だよその微妙な間は。怪しいな。」
『本当ないって、嘘だと思うならお父さんに聞いてみ?』
「ふぅん…じゃあ会ってみたいか?」
『…んー、微妙だなぁ…
どんな姿してんのか見てみたい気はするけど、』
「けど?」
『性格同じなら別にいいかなって気もする。』
「………?」
『………なに?』
「……人間姿の親父もやっぱ性格違うんじゃねぇか? オレ達みてぇに。」
『え』
「何で性格が同じ前提なんだよ。」
『え』
「……やっぱ親父の人間姿知ってんのか?」
『知らない知らない、全然知らない。』
「じゃあ何で…」
『いや、だってさ、その…別キャラのお父さんって想像つかなくない? 昼のリクオみたいに真面目な性格してるとか想像つかないというか、むしろそんなお父さん気持ち悪くて見たくないっつーか…』
「まぁ、気持ちは分からんでも……
あっ」
『それに、悪戯とか何もしない優男みたいなタイプでも気持ち悪いし? かと言って、人間時のお父さんの方が悪戯大好きな悪い子タイプだったらクソ面倒だし?』
「あー……姉貴、」
『なによ』
「後ろ」
『後ろ?……あっ』
「……よぉ鯉菜ちゃん。だーれが真面目で優男だったら気持ち悪いって? ん??」
『いや、だって……、
…………。
いや、私悪くなくね? 日頃の行いが悪いからだよ、お父さん♪』
「ほ〜〜〜〜〜う……
人のことを好き放題言っておきながら、最終的には開き直りかぃ。良い度胸じゃねぇか…。
オレァ売られた喧嘩は買うぜ?
覚悟はいいかぃ、鯉菜さんよォ……!」
『…(やっべ…)…さ、さらばでござる!!ドロン!!』
「てめぇ待ちやがれ鯉菜!!」
「……またいつものが始まったな。
主役もいなくなっちまったし、これでお開きにするぜ。またな!」
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