▽ お便り119
【達也君のご両親はどんな方ですか?外見詐欺(笑)の姉さん女房と結婚することになった息子にどう反応されたんでしょう??】
達也実家にてー
「…っていうお便りが届いたのだが…」←達也父
「外見詐欺(笑)の姉さん女房というのは…どういうことなのかしら?」←達也母
『「それは〜………」』
「鯉菜は、その、ボクより5歳年上だからさ。それで姉さん女房って言われてるんじゃないかな?」
※実際は20歳差です。
『や…やだぁ〜、恥ずかしいわ〜っ!』
「…そ、そうなの? じゃあ外見詐欺(笑)というのはどういうことなのかしら…?」
「もしや鯉菜さんは…私達に何か隠し事をしてるのかね?」
『「(ギクッ)」』
『…そんな、隠し事なんかしていませんわ♪
あっ、それよりお義父さま、お義母さま、
これお土産ですので良かったら…。』
「(おま、鯉菜、このタイミングでそれやる!?)」
「あら嬉しいわ〜、そうね、せっかくだから今いただきましょう! お茶入れてくるわね♪」
『手伝います♪』
「(母さんアッサリ流されたーっ!!!)」
カララ……パタン
「…達也」
「何ですか、父さん。」
「鯉菜さんは…本当に隠し事をしていないのかね? 外見詐欺がいったい何の事をさすのか私には分からないが…年齢の割には若く見える。何か良からぬことでも…」
「(こっちは流されてなかったー!!)
…父さん、心配しないで下さい。鯉菜の実家は幾つもの神社をまとめている歴史ある一族です。故に良からぬ噂が時々耳に入るやもしれませんが、噂にしか過ぎないので。それに、若く見えるのは、彼女の御家族の遺伝だからですよ。彼女のお義母さんもお義父さんも、実際の年齢よりもずっと若く見えますからね。」
「そうか…。…くれぐれも家に泥を塗るような真似はしてくれるなよ。達也。」
「…分かってますよ、父さん。
仮に奴良家で何かしらの問題があった場合、その時にはオレ達とは何ら無縁の関係を装ってくれて構いません。それに、この家のことは弟達が継いでくれるから大丈夫ですよ。」
「……ふん、そうだな。
お前は家を出た身だからな…関係ないか。」
「………そうですよ。」
カララ……
『…(雰囲気重いなぁ)…お茶入りました〜』
「ん、ありがとうな、鯉菜」
「……ありがとう」
「フフッ、鯉菜さんったらお茶を入れるのが上手なのよ〜! 流石お嬢様ね、色々コツを教えて貰っちゃったわ♪」
『そんな…恐縮ですぅ〜!
(ブリブリお嬢様ぶってる私マジキメェ…)』
「うん、美味しいよこれ。
(お前の猫被り相変わらずスゲェよな)」
『本当? ありがとう、あなた♪
(アンタのお坊っちゃんキャラも鳥肌モンだわ)』
「達也が鯉菜さん家に婿入りすると聞いたときは…正直反対だったけれど、でも幸せそうにしてる貴方達を見たらこれで良かったかもって今なら思えるわ。」
「…長男にも関わらず、家を継ぐどころか家を出るとはな。本当、親不孝な息子だよ。まぁ、鯉菜さんの御実家がどうやら由緒あるみたいだからね、そこが唯一の救いだな。」
「もぅ、あなた。いい加減そのような意地悪を仰有らずに…」
『(アンタの親父くっそ面倒くせぇな!!)』
「(それな。代々伝わる名門病院の一族だからってウルサイんだよなぁ…)」
『(奴良組が妖怪任侠一家ってバレたらどうなるんだろうね。)』
「(…親子の縁を切られるか、もしくは…賄賂でオレ達を別れさせようとしてくるかもな。オレは別れないけど。)」
『(大変ですなぁ〜)』
「(いや、何他人事みたいに言ってんの? お前も関係あるんだからね?
…とまぁ、オレの両親はこんな感じで昔ながらのお堅い人です。)」
「ちょっと、達也、聞いてるの?」
「え、あ、ごめん、何だっけ?
(危ね…とりま、今回はここら辺で。)」
『(達也のご両親は少し面倒くさいけど、でも良い人達だよ! それじゃ、私からも…お便りありがとう!)』
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