この手に掴んだ幸せを(短編) | ナノ

▽ お便り113

【前に女子力の話しがあった時に毛倡妓から受けの女子力が高いと言われていた鯉菜ちゃんでしたが、実際どんな反応なのでしょうか?毛倡妓、襲ってくれませんか?男共、覗くならバレないようになっ!】


毛「オホホホホホホホホ!!
何て素敵なお便りかしら! このお便りはつまり…お嬢を堂々と攻める許可証みたいなもの!! お嬢が『止めろ』とおっしゃっても、お便りに書かれてあることを成し遂げない限りは…止めることができないってこと。
即ち!!
今日…お嬢は私から逃げることができないってことよ!!
そうとなれば、善は急げ! 首無、私は今から入浴中のお嬢を攻めに行ってくるわね♪」

首「お、おい、毛倡妓…
あまりお嬢を苛めすぎるなよ…って…もう既にいねぇ…!!」

鯉「ん…お前こんな所に突っ立って何してんだい。」

黒「またもや毛倡妓と喧嘩中か…」

青「そういう時ぁ酒だ、酒! お前も飲みに行くか!?」

首「2代目…黒に青も…
これから何処かへ行かれるのですか?」

鯉「おぅ、今から化猫屋に行こうかと思ってな。
お前も来る……ん?
それお便りじゃねぇか。何て書いてあんだ?」

首「あ……(見つかった)」

黒「何だ、今回は首無へのお便りか?」

青「どれどれ……」

「「「………………」」」

首「…………いつまで読んで…」

鯉「おい首無。
お前…どうしてこれを早く知らせねぇんだ。」

首「は?」

鯉「【男共、覗くならバレないようになっ!】
これ即ち、男共はその光景を覗いてこいってことだ!!」

首「2代目…それは都合の良い極論では…」

鯉「うるせぇ! 話は後だ、今は…
現場へ向かうぞ野郎ども!!!」

黒青「「おおっ!!」」

首「……(何でこうなった)」


所変わり風呂場


「お嬢♪ よかったらお背中流しましょうか?」

『………いや、いい。自分でやるよ。』

「そんなこと仰らずに! さぁさぁ、前を向いて!」

『拒否権くれないなら聞くなよ…もう…』

((((…………コッソリ))))←風呂場を覗いてる変態共 

黒(2代目……これはっ!)

鯉(あぁ、分かってる。だがどうしようもねぇ…)

青(湯気で…湯気でお嬢と毛倡妓の様子がよく見えませんぜぇ!!) 

鯉(何とかできないのか、首無。)

首(オレにも無理だ。こればっかりは…)

『きゃっ』

((((……!!!??))))

『な、け、毛倡…妓……!…んっ…』

「ふふ…随分と可愛らしい声をあげましたが、どうかしましたか? お嬢。」

『何処触って…!』

「あら? お嬢…もしかして、また大きくなったのでは?」

((((なにが…!!??))))

『え…そ、そうかなぁ…?
ひゃっ!? …ちょっと、どさくさに紛れて何触ってんのよっ!!』

((((だからなにをっ!!??))))

「そんなこと言って〜…
止めてとおっしゃる割には、先程から随分と気持ち良さそうな声を出してますけどー?」

『…そんなこと……ぃ…』

「さてと、ちゃんとお身体洗いましょうね♪」

『自分で洗うからいい…っ!』

「何を言ってるんですか。顔を真っ赤にさせて…具合でも悪いのでしょう? 私がやりますので、お嬢はただ私に任せて感じてください。」

((((か、感じてくださいー!!??))))

『で、でも…』

「でも?」

『…そんなの…毛倡妓に悪い、し……
ンッ…そ、それに…』

「…それに?」

『………………は、………はず……恥ずかしい、わ…』

((((せ、攻めて苛めたいっっ…!!!))))

「…クスッ…
じゃあ…後で交代、してくださいね♪」

『………へ? 何でそうな……ぁっ!』

鯉(………はっ!? 湯煙でよく見えねぇが、つい見入ってた!!)

首(…あいつのことだ。きっと身体を洗うとか言いながらやらしいことを…)

黒(……せ、拙僧はそろそろお暇するとしよう。)

青(オ、オレもだ…)

首(………まさかお前ら…?)

鯉(………ま・さ・か、てめぇら人の愛娘をエサにぬぶふっ!!?)

首(鯉伴、てめぇ下丸出しな台詞吐くんじゃねぇ!
青と黒、お前らはさっさと行け。)

青黒(首無…恩に着る!!)

鯉(あの2人は後でぶっ潰す…!!)

首(はぁ…アンタも人のこと言えねーだろ。
ほら、そろそろオレ達も行きますよ。これ以上ここにいれば他の人が来るかもしれない。)

鯉(チッ…ああ。)



〜後日〜

「なぁ毛倡妓…お前さん、鯉菜と風呂に入ってるとき何してるんだ? えらく風呂が長ぇ気がするんだが…」

「いやですわ〜鯉伴様。そんなの…女同士の秘密じゃないですかぁ〜♪」

「そこを何とか! 教えてくれ!」

「ふぅ…仕方ありませんね。
洗いっこですよ、洗いっこ。私がお嬢の身体を洗う代わりに、お嬢は私の身体を洗ってくれるんです。」

『…普通に純粋なる洗いっこなら良いのに。』

「! お前いたのか。
…何処がどう普通とは違うんだぃ?」

『…身体洗うやつを使えば良いのに…それを使わずに手に石けん付けて、そのまま嫌らしく身体の隅々まで触ってくるところ。』

「………ほぅ。(それであんなイヤラシイ声を出してたのか)」

「手で洗った方が洗い残しがないでしょう?」

『いや、毛倡妓は隅っ々まで洗ってくるじゃん!! イヤラシイ手つきで、普通なら触らないところを、執拗に攻めてくるじゃん!!』

「………ふーむ。(湯煙で反応が見られなかったのが残念だな)」

「お嬢、お顔が真っ赤ですよ♪
それにお嬢だって私の身体を洗うとき……」

『アレはアンタがやれって言うからでしょーが!!』

「………………ほーぅほぅほぅほぅ。(鯉菜にもそれをやらせようとするなんざ…ドSだな)」

『何だよアンタはさっきからニヤニヤしやがって!!』

「ぐはあっ!!?」

「あらあら…ご愁傷様です、鯉伴様。」




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