この手に掴んだ幸せを(短編) | ナノ

▽ お便り111

【鯉菜ちゃんは鯉伴以外で父親にするなら、首無・黒・青・牛鬼・狒々・鴉天狗・ぬらりひょんの中で誰を選びますか?】


『…っていう質問が届いたんだけど、』

「いやいや、これは難しい質問だろう。オレ以外に父親をして貰いたいだなんて思わないだろうし? お前さんの父親を務められるのはオレしかいないだろうし?」

「父さんのその謎の自信は何処からくるんだろうね…」

『基本頭がパーなのよ。
ちなみに、選ばれた人には私からの「パパ呼び」のプレゼ…』 

「けしからん!! 鯉菜が「パパ」と呼んでいいのはオレだけー…」

『なお、これは鯉伴を動けないように縛り付けたうえで、鯉伴の目の前でやってほしいとのことです。』

「なぜだ!!」

『ププ…面白そうだからだって。
てことで、失礼しまーす。』

「やめ…やめろおっ!!
そんなっ、だ…駄目じゃねぇか…! 父と娘という関係なのにこんなっ…こんな縛るなんて破廉恥なSMプリェっ…!!?」

『ほざくな、このゲス野郎…』

「姉ちゃん…縛り付けながら足蹴にしてそんな言葉を吐いても、そういう状況にしか見えないよ?」

『……首無いぃぃぃぃ!!! チェンジ!!!!』




*しばらくお待ちください*




『…さて、それでは本題に入りましょうかね』

「鯉菜ー!! お前のパパはオレだけだー!!」

「2代目、暴れないでください。」

「ぐっ…苦じいぞ、首無…!!」

「…姉ちゃん、あの煩いのは無視して始めようか。じゃあ、早速だけど、新しいパパの元に行ったら「パパ☆」って抱き着いてね!」

『ん? …あ、はい…(そんな設定だったかな…)』


「「「「(ドキドキ…)」」」」


『うーん…
(首無、黒、鴉天狗あたりは色々と口喧しい気がするから却下かなぁ。青は…楽しそうだけど、ガサツだし…脳筋馬鹿っぽいから相談とかできなさそう。)』

「…ククッ……読める…オレには読めるぞ!!
リクオ…アイツは今、『パパ以外の父親なんて考えられないわ…っ(裏声)』って苦しんでるんだ! だからもう止めてやれ! オレは…あいつの苦しむ顔を見たくねぇっ…!!」

「父さん…、裏声が気持ち悪い。」

『てか煩いからお口チャックプリーズ。』

「もい、ほえひゃあははへへーはへーは!!(おい、これじゃあ話せねぇじゃねぇか)」

「姉ちゃん早く選んで! 父さんが煩いから。」

『うぃっ!
(おじいちゃんは…既にセカンドパパって感じだし、つまらないから無しだとして。)
牛鬼か狒々だなぁ…父親は。』

「むがっ!?」

「キャハハ!
予想が外れて残念だったなぁ、鯉の坊!」

「……(私が…父親になるだと……?)」
※父親にはなりません。

「(牛鬼、物凄く目ぇ見開いてる…)
じゃあ、狒々か牛鬼!
父として姉ちゃんに選ばれるのは…果たしてどちらでしょうかっ!?」

『んー…
(狒々は何か…ぬら爺やお父さんと変わらなさそうだなぁ。牛鬼は娘への扱い方に戸惑って…そこが萌えそう…)…うむ。
よし、決めたぞ!』


スゥッ……


「あれ、姉ちゃん?」

「! 明鏡止水……」 

「キャハハ、何企んでんだぁ?」


ヌッ…


『パーパ♪
鯉菜…甘い物食べに行きたいなぁ?』

「なっ…、鯉菜様!? 何をっ…」

「んなっ…鯉菜があああああああああああ!!」

「キャハハ! やるじゃねぇか鯉の坊の嬢!!」

「オレでも…オレでもまだそんな事されてねぇぞ!! 明鏡止水で後ろから抱き着かれるのは勿論! 上目遣いな上に甘い声で、そんな可愛らしくお強請りされたこと…オレでもねぇのに!!
……牛鬼……貴様あぁぁぁぁぁ!!!!」

「に、2代目、落ち着いて下さい! これは鯉菜様のただの戯れでしょう!」

『ぇー…パパ酷ぉい…
鯉菜はパパと甘い物を食べたかったのに…』

「(くっ…パパと呼ばれる度に心がっ…)
…だが鯉菜、さっきも甘い物を食べ…」

『あっ! やーっと私の名前を呼んでくれたね、パパ☆』

「万事休すっ……!!」

「ずりーぞ牛鬼いぃぃ!!!
ってか鯉菜…鯉菜が…っ
んがああああああぁぁぁあぁぁぁぁ!!!!」

『うわっ…お父さん気持ち悪っ…!』

「姉ちゃん、シッ!! 聞こえるよ!?」

『いやだって…縛られたままギッコンバッタン暴れてるから、クネンクネンしてて気持ち悪いじゃん!! まるで幼虫がもがき苦しんでバタバタ暴れてるみたい!! 気持ち悪っ!!!』

「気持ち悪いって3回も言ったよこの人!! 酷い! 確かに気持ち悪いけど!!」

『アンタも酷いわよ、リクオ。
まぁいいわ…あの狂い踊ってる幼虫のお片付け、よろしくね☆』

「はぁ!? 何で僕が…」

『私、虫嫌いだし。
それに今から牛鬼パパとデートに行くんだもん♪』

「(何気に牛鬼に奢らせようとしてる…)
……はぁ、ったく…貸し一つだからね!」

『はいはーい、お詫びに甘い物(牛鬼が)買ってくるから、それで許してね♪
それじゃあ、パパ行こっか!』

「う、うむ…(この企画を盾に利用されてる気がする…)」

「鯉菜がああぁぁぁあぁぁぁぁ!!!!」

「父さん、うるさい。」

「う"っ…!!」


*強制終了しました*




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