▽ お便り110
【鯉菜さんが妊娠したとわかった達也君を含むぬら組の皆さんはどんな反応をしましたか?】
『まぁ…詳しくは短編の「妊娠しました」を呼んで貰えば分かって貰えると思いますが…』
「鯉菜? 短編って…何の話だ?」
『何でもないわよ。ただ、達也の恋愛話を小説にしたら物凄く短い短編恋愛小説みたいになりそうだねって話よ。』
「何処が『何でもないわよ』だよ。思いっきし問題あるじゃねぇか。
オレの愛は海底火山より深いから!
短編どころか一生終わらねぇ長編小説になるわ!!」
『問題はそこですか、相変わらずバカね。
そういえば…妊娠報告した後、あんた安産祈願しに神社に参ってたわよね。』
「あー…懐かしいな。」
『……クスッ…あの時買ってきた御守り、安産祈願じゃなくて安全運転だったよね、確か。』
「……あん時はテンパってたんだよ!」
『知ってるって。
…あの時は皆凄かったわよね。お父さんとリクオを筆頭に皆過保護になって。狒々とか牛鬼、一ッ目は…殺すきかよってツッコみたくなるくらいグレープフルーツジュースとか送ってきたしね。』
「あぁ…あまりの量に、皆一日3本くらい飲んでたよな。」
『……あれさぁ、』
「……おう…」
『まだ残ってたよね……?』
「……確実に腐ってんだろうな。」
『「…………」』
『達也、』
「…そうだな、」
『「そろそろ捨てに行くか。」』
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