この手に掴んだ幸せを(短編) | ナノ

▽ お便り87

【鯉菜ちゃんが妖殺しを飲んだらどうなりますか?】

「鬼になる」

『…どういうことよソレ』

「リクオは女を誰彼構わず口説いたのに対して、お前さんは何か急にキレだしたぞ」

『…二日酔いして覚えてないんですけど』

「そうだな…まず
『酒を持ってこんかいワレぇぇぇぇ!!』
って空瓶投げつけて叫んでたな。」

『…女として駄目じゃん』

「そんでその後はずっと前世の家族について愚痴ってたぞ」

『……うわぁ…シラフでも愚痴れるのに、酔ってたら余計酷かっただろうなぁ』

「あぁ、酷かったぞ
最初は愚痴ってただけなのに、途中から
『腹立つから今からリアル鬼ごっこ始めるから!!』
とか急に叫んで…」

『………病んでるね〜』

「そんで、二刀流で片っ端から皆を追いかけ回してたぜ」

『山姥みたい』

「最終的に、酔って暴れだしたリクオとバトルが始まってたな」

『…どっちが勝ったの?』

「…さぁな。
途中で夜さんの方が出てきて、たった一言…
『ダリぃ…』
って呟いてどっか行ったからな」

『……昼の私も異常だけど、夜も酷いな』

「おう。
取り敢えず…妖殺しはもうお前には二度と飲ませねぇ」

『ごめんなさい』




prev / next

[ back to top ]


BLコンテスト・グランプリ作品
「見えない臓器の名前は」
×
- ナノ -