この手に掴んだ幸せを(短編) | ナノ

▽ お便り64

【夜の鯉菜さんは、何時間寝てますか?】

『…私が表に出てる間さ、あんたほとんど寝てるよね。』

「…そうね。基本することが何も無いからね。今度ゲーム持ってきてよ」

『どうやって!?
…で、結局何時間寝てるの?』

「アンタが寝てる…ってか、精神世界に来た時は起きてるでしょう? それで、アンタが出て行ったらアタシ寝るから…ぇーっと…」

『…まぁ、平日はだいたい6時くらいに私起きるから…』

「…そんで学校にいる間はほぼ寝てる。」

『……日によってバラバラだけど…平均して5時まで学校あるわね。…てことは11時間くらい寝てるの!?』

「…そうなるわね。でもなんやかんやでアタシちょこちょこ目が覚めるから…」

『そうなの?』

「2~3時間毎には目が覚める。そして30分から1時間くらいダラダラしてまた気が付いたら寝てる。」

『ニートめ!!』

「…アンタ達が騒がしくしてたら目ぇ覚ますけど、それ以外…日中は寝てるわね。」

『なんていうか…寝つきの悪い夜行生物だね』

「…妖怪は基本、夜に活動するんだから…くぁ…」

『…眠たそうね。』

「昼だからね…いつもだったら寝てる…」

『寝る?』

「寝ていいの?」

『ざっくりだけど…一応答えたからいんじゃない?』

「じゃ…寝る。おやすみ。…動かないでね」

『…うそーん…』←膝枕




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