▽ お便り38
【お嬢は将来はどこかに嫁入りするんですか?それともずっと奴良組にいるんですか?また周囲の人々(奴良家&奴良組)はお嬢にどーしてほしいですか?】
『さぁ…どうなんだろうね。
好きになった男の家系にも寄るだろうね。』
「そうだな…普通は嫁入りするが、向こうの事情に寄っちゃぁ婿入りしてくる可能性もあるしな。」
「…そっか。結婚したら女の人は皆出ていくって思ってたけど…婿入りしてきたら、姉ちゃんは旦那さんと奴良組にいることになるのか。」
『まっ、その前に好きな男性と巡り会えるのかどうかがまず疑問だけどね!
ちなみに皆はどう思ってんの?』
「本音を言えば…姉ちゃんには奴良組にいて欲しいかな」
「だな。もし嫁に行くとしても、奴良組からそう遠くない所にしてくれると嬉しいぜ。」
「そうよねぇ、鯉菜ちゃんの孫とかすっごく可愛がりたいもの!!お母さん、近場がいいわ〜♪」
「…ごほっごほっ…ワシももうご覧の通り、か弱い老体じゃ。ひ孫の顔を毎日拝めるように婿入りさせてくれんかのぅ…」
『…今朝無銭飲食してたくせによく言うよ』
「じいちゃん、また無銭飲食したの!?」
「むっ! バラすんじゃないわい、鯉菜!!」
『…ハッ!ザマァ!!
ちなみにリクオ。代金は私がこっそり後で払っといたから大丈夫だよ。もちろんおじいちゃんの財布からね。』
「なにをー!?」
「姉ちゃん、ナイス!!」
『ちなみに他の皆はどうなの?』
「奴良組にいて欲しいです!でないと、誰が鯉伴…様をしつけるんですか!!」
「待て首無。何でオレをしつけるんだ。」
「お嬢がいなきゃぁ…鯉伴様が暴れるかもしれやせんぜぇ!?」
「そうなれば第1被害者は拙僧と青、首無になります…!!どうか拙僧らの命を助けると思って、奴良組に…!!」
『……(逆に出たくなってきたわ…)』
「そうですよぉ!それにお嬢がいなくなったら私がつまんないじゃないですかぁ〜」
『確かに…毛倡妓とは離れ難いなぁ…寂しくなっちゃう。』
「大好きなパパもいねぇと寂しいだろ?」
『…毛倡妓がいないと寂しくてストレス溜まりそうだなぁ。氷麗という可愛い癒しもなくなるわけだし…』
「…パパという心の支えもいな…」
『あ〜、やっぱ毛倡妓と氷麗と首無たちと離れるのはつまんないからヤダなぁ!
リクオとお母さんとも離れたくないし!おじいちゃんもいつ死ぬか分かんないし!』
「勝手にわしを瀕死にするな!」
「…なぁ、オレを言い忘れてねぇか?」
『え、さっきか弱い老体だって言ってたじゃん。』
「わしのハートがか弱いんじゃ」
「………おい…オレは…?鯉菜」
『か弱いハートの持ち主は無銭飲食だなんてハードル高過ぎてしません。』
「…なぁ…おい…? り…」
『さっきから煩いから黙って下さると幸いです』
「!! やっと反応してくれたぜ…!!」
『なっ!!ちょ、暑苦しいから引っ付くなー!!』
「ふふっ♪ やっぱ鯉菜ちゃんには家にいてほしいわね!!賑やかだもの!!」
「…うん、そうだね…(姉ちゃんがいないと父さんどうなるんだろう…)」
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