この手に掴んだ幸せを(短編) | ナノ

▽ お便り29

【鯉菜お姉ちゃんに質問です!氷麗ちゃんとカナちゃん、リクオくんのお嫁さんになるならどっち!?ちなみにお姉ちゃんのお婿さん候補は!?(笑)】

『氷麗だ(即答)
だってこれ以上ぬらりひょんの血が薄くなるのも嫌だし…っていうのは表向きの理由で、
本音はカナちゃんよりも氷麗の方が好きだからです。』

「…どうしてなんですか?」

『毛倡妓…。
だって…カナちゃんファンがいたらごめんね、先に謝っとくけど…』

「(誰への謝罪…?)」

『カナちゃん、夜リクオが大好きだけど、でも昼リクオも念のためキープ☆って感じがしてイヤなんだもん!!』

「…結局は同一人物ですけどねぇ。」

『そう!!でも本人は夜リクオと昼リクオが同一人物ってことを全く予想しないでよ…!?それで…昼リクオをキープするあの態度が…私は姉として許せぬのだ!!』

「…まぁ、確かに不誠実かもしれませんが…」

『それだったらせめてね?
夜の彼の人のことも好きだけど…リクオ君のことも好き!!あぁ、どっちにしよう…!!
…って堂々と二人共好きって悩んでくれた方が誠実でむしろ応援したくなる。』

「はぁ…そうですか…(見てないから何とも言えないわ)
ちなみにお婿候補についてはどうですか?」

『え? んー…全然何も考えてないや。』

「好きになった人とかいないんですか?」

『可愛いとかかっこいいとは思っても…好きにはならないな。』

「妖怪と人間ならどっちがいいですか?」

『どっちでもいいけど…強いて言うなら妖怪かな。ぬらりひょんの血が薄くならないし、人間だと先に相手が絶対死ぬでしょ?残りの人生寂しそうだし…おじいちゃんとかお父さんの目の前では絶対言えないけど。』

「確かに…」

『まぁ、二人はその現実も受け止めたうえで一緒になったんだろうけどね。
人間と結婚するなら、その覚悟をしてでも一緒になりたいって人が現れるかどうかが問題だよね。
あと、それを受け入れられるかっていう心理的問題。』

「…お嬢はいつも先を見てますよね。現時点を生きるっていうよりも、先を見てそのために今を生きてるって言いますか…」

『…毛倡妓ってさ、私の世話係をずっとやってるだけあって、よく分かってるよね…私のこと。』

「ほほほっ 当たり前じゃないですかぁ!」

『ふふっ これからもヨロシクね♪』




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