この手に掴んだ幸せを(短編) | ナノ

▽ お便り27

【昔千羽様は、お嬢とどんな話をしたのですか?またその話を二代目はもう聞いたのでしょうか?】

『千羽様に質問ですよ』

「小生に…ですか。どれどれ。
…お嬢と昔話した内容か。ヒバリさんのことを時々話したり、後はお嬢の悪戯の話を沢山お聴きしましたね。」

『あぁ…そういえばしたねぇ。』

「えぇ。一番印象に残ったのは黒田坊様への悪戯ですね。」

『…どんなだっけ』

「シャンプー、コンディショナー、トリートメントの中身を全て液体台所洗剤に入れ替えたという悪戯です。」

『……(あの後怒られたな)』←当たり前

「小生は基本的に病院付近から移動できません故…毎日が退屈でした。ですがある時から鯉菜様が少なくとも週2回は来てくれたので…お陰様であの時から小生は毎日が楽しくなりました。」

『!! ……ふふっ、そっか!良かった♪』

パシャッ

「『………』」

「いい話だなぁ…オレぁ感動したぞ鯉菜」

『…その手に持つのは?』

「? カメラだが?」

『何でカメラを持ってるの。てかさっき何を撮ったの。』

「何をって…さっきの激レアな照れ笑いに決まってんだろ?」

『!! 今すぐに消せっ!!』

「だが断る!!
…いよぉ、千羽。久しぶりだな、息災かい?」

「は、はぁ…お、お邪魔してます。」

「なぁ千羽様、さっきの話以外にももっと話してくれよ。鯉菜がお前さんのところで何をしてたのかとかよ。」

『ちょっ、何言ってん…ふむーーーーっ!!』

「え。ちょ、鯉菜様…!?」

「コイツの事は気にしなくていいぜ?だからほら、どんどん話してくれ♪」

「い、以前全て話しましたよね!?(ボソッ)」

「あぁ、同じ話でいいから頼むぜ(ボソッ)」

『んむーーー!!(何コソコソ話してんだ!!)』

「何故です!?(ボソッ)」

「何故ってそりゃあ…
こいつが恥ずかしがるところ、見る為に決まってんだろ?」←キラキラスマイル

「(ド…ドS……!!)」

『むがーーーーーーっ!!(やめろ馬鹿鯉伴!!)』




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