この手に掴んだ幸せを(短編) | ナノ

▽ お便り18

【側近達・鴉親子・牛鬼・鴆に質問します。お嬢に何でも1つだけお願いできるとしたら何にしますか?】

『…聞けるお願いなら叶えてやらんこともない』

「「「「上から目線…!?」」」」

「…お嬢…! 毛倡妓の機嫌をなんとか取り繕って下さいませんか!?」

『喧嘩したのか…』

「えぇ…謝ったりしてるんですけど、なかなか機嫌を直さなくて…」

『いいよ。機嫌が直るかどうか保証はできないけど…頑張るよ。てかその毛倡妓は?』

「ありがとうございます…!!毛倡妓は今若菜様の買出しに同行してます。」

『あーね、だからいないんだ。
じゃあ次…青と黒は?』

「血畏夢百鬼夜行に入ってくだせぇ!!」

『…なんで!?』

「あいつらがお嬢に入って欲しいってよく言うんすよ。〈男だけじゃむさくるしいから花が欲しい!それなら喧嘩も強くて美人なお嬢がいい〉とオレに頼んでくるんでさぁ」

『…毎回顔を出すのは面倒だから嫌だけど、時々ならいいよ。』

「本当ですかい!ありがとうごぜえます!!」

「拙僧は…修行する時の格好を何とかして欲しいですね」

「そういやぁ黒が1番お嬢の修行に付き合ってるよな」

『牛鬼組にも手合せしてもらいに時々行くけど、本家では断トツ黒が多いね。黒は武器を沢山持ってるでしょ?だからどんな武器を持った敵でも相手できるように、黒に頼んでるの』

「はい…それは全く構わないのですが、問題は服です。特に夜の時の…!!着崩しし過ぎです!」

「確かに。馬頭はともかく…牛頭もそれで文句言っていた事がありましたよ。」

『…そういう牛鬼も注意してきたけどね、最初。でもこれは直す気ありませーん。着物をきっちり着たら動きづらくて適わんよ。
氷麗は?何かある?』

「リクオ様に時々くっつき過ぎですよ!!」

『却下!』

「えぇっ!! 」

『氷麗よ…それは私がブラコンだから仕方ない。でも案ずるな。私はリクカナよりもリクつら推しだから!別にカナちゃんのこと嫌いじゃないけど、氷麗を断然全力で応援します!!』

「鯉菜様…!!なら大丈夫です!!」

『次はー、鴉親子ね』

「コホン…そうですなぁ。私は鯉菜様に協力して欲しいことがございます」

『協力?』

「鯉伴様が仕事をしてくれるよう…御褒美とか鯉菜様からあげてやって欲しいです!!」

『要は褒美でお父さんのやる気を出させようと…まぁ、気が…気が万が一、もしも、向いたらね?』

「………それ確率が低いってことですよね」

『どんまい。ちなみに黒羽丸は?』

「オレは………お嬢と一緒に買い物に行ってみたいです」

「「(女子かよ…!!)」」

『買い物…? ………デート、ではなくて?』

「…! で、デート…でもいいのですが…現代の人間がどのような場所に行ったりするのか、1度でいいので真似してみたかったので。」

「あ…オレ兄貴の言うこと少しわかるぜ?オレもよ…1回ゲームセンターって所に興味があって行ってみたんだが…やり方も何も分からなくてよ…。結局入って5分くらいして出たんだよな…」

『なーる。じゃあ黒羽丸とトサカ丸はデートということで、今度一緒に遊びましょう♪』

「あ、ありがとうございます…」

「やりぃ! ありがとうごぜえます!!」

「あ、あのお嬢…私も兄貴と同じで…!服とかファッションとか…若者の女子たちがどこに行って何をしているのか…知りたいです!」

『OK!じゃあ三羽鴉は皆、各自デートということで…暇な日とかあったら教えてよ!
それでは…次は牛鬼!!』

「………一度ゆっくりと、2人で酒を飲みたい。」

『……そんだけでいいの?』

「あぁ…」

『それなら別に、何度でも付き合うよ!』

「…楽しみにしてる。」

『んじゃっ、ラストは鴆くん!!』

「何でも1つ…なぁ…。お前とも五分五分の盃を交わしたいってところだな。」

『……万が一、気が向いたらね。』

「あと鬼纏とかやって欲しいねぇ…」

『…私の初めてが…鴆…か。ドキドキ。』

「おい。誤解を招くような言い方をすんな。」

『ふむふむ…まぁ良かったわ皆の願いがまともで。変態的お願いが来たらどうしようかとハラハラしてたわ。』

「「「「そんな事した奴は2代目に殺されますからね。」」」」

『あっは!それもそうだ。
それでは…ここいらでお便り18終了です!!』




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