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▼ 加古双葉とお買い物

「お待たせ〜!!」

本日は土曜日。大学も休みで防衛任務も非番で、加古ちゃんと双葉ちゃんとショッピングに行く。待ち合わせ場所では加古ちゃんが車で迎えに来てくれていた。

「大丈夫よ、今来たところ」

早速二人で車に乗って、双葉ちゃんを迎えに行く。加古ちゃんはドライブが好きで1人でもよく運転していることもあり、スムーズで乗り心地もよかった。

「加古ちゃん運転流石だね〜、眠くなるわ」

そうかしら?と言いながらハンドルを握る加古ちゃんは、いつもに増して美人でかっこいい。雑談をしながらだと双葉ちゃんの家はすぐだった。

「おはようございます。加古さん、ナマエさん」

おはよう、と挨拶をして車に乗り込んで走り出す。今日のショッピングの目的は、双葉ちゃんの洋服を買うことだと言う。本部では制服しか見たことないけど、双葉ちゃんも14歳だし、お洒落とか気になる年頃だよねぇ。加古ちゃんに言うと、いつもは二人や加古隊で買い物に行くらしいけど、今日は他のメンバーの都合がつかなかった為、私を誘おうということになったらしい。あまり人に懐いている印象のない双葉ちゃんが、私も一緒でいいって言ってくれたのが嬉しいなぁ、なんて思っていたら、ショッピングモールに到着した。いざ、双葉ちゃんに似合う服を選ぶぞ〜と気合いを入れて、沢山ある洋服店に向かう。加古ちゃんと好みを話しながら、ちょうど合いそうなお店を見つけて入店した。

「双葉ちゃん、どんなのが好み?」

「あまり派手なのは、ちょっと苦手です」

まぁそうだよねぇ。歳の割りに大人っぽい印象だけど、派手なのとか露出が高いのとか、沢山フリルが付いてるのなんかは苦手そうだ。自分の服を選ぶより真剣に、双葉ちゃんに似合いそうなものを数点ピックアップしていく。人の服を選ぶのって責任重大って感じがするんだよなぁ、なんて思いながら二人の元へ向かうと、ちょうど加古ちゃんも数点選び終えて、試着してもらうところだった。試着室に持ち込める点数は限られている為、双葉ちゃんに気に入った物を持っていって着てもらうということで話がついた。じゃあ着てきます、という双葉ちゃんを二人で見送り、試着室前の椅子に腰掛ける。

「やっぱりかわいい子の服って選びがいがあるよねぇ」

「あら、ナマエの服だって選びがいがあるわよ?」

「そう言ってもらえると嬉しい!まぁ加古ちゃんに選んでもらった服って外れないし」

私たちも二人で買い物はたまに行くし、加古ちゃんはセンスがいいから一緒に買い物に行くと大体私の好みの服を選んでくれる。そんな話をしていると、双葉ちゃんが試着室から出てきた。

「このワンピースがいいんですが、どうですか?」

私が選んだシンプルだけど、ちょっと大人っぽいワンピースを着て少し恥ずかしそうに出てきた双葉ちゃんは、それはそれはかわいかった。

「似合うよ双葉ちゃん!とってもかわいい!!」

私の言葉に加古ちゃんもいいじゃない双葉、似合ってるわ、と賛同してくれた。少し頬を赤らめながら、じゃあこれにしますと試着室に戻っていった。

「…私、あのワンピース双葉ちゃんに買うわ」

「双葉は自分で買うって言うと思うけど…」

「いやほんとにかわいかったから、私がプレゼントする」

ちょうど試着室から出てきた双葉ちゃんに、せっかくだから私がプレゼントするね、と言うと自分で買います!と言われてしまった。でも私も折れる気はないし説得を続けていると、加古ちゃんが笑いながらナマエがいいって言ってるし、買ってもらえばいいわよと後押ししてくれて、双葉ちゃんは、じゃあすみません、とやっと折れてくれたのだった。任せて!とワンピースを受け取ってお会計に向かう私の気分はとてもよかった。お店の人にプレゼントですか?と聞かれてせっかくだし、ラッピングをお願いして二人のところに一度戻る。

「どうしてそんなに嬉しそうなの?」

「だってかわいい子に服をプレゼント出来るなんて最高の気分…」

私のコメントに二人が苦笑いしていると、ラッピングが出来上がったようだ。綺麗に包まれたワンピースを持って双葉ちゃんに渡す。

「ナマエさん、ありがとうございます」

今度は嬉しそうに微笑まれた。天使かな?天使がいる。私がぶつぶつ呟いているのを隣で見ていた加古ちゃんの、そろそろ引かれるわよ、という一言で現実に戻る。また一緒に買い物来たら買ってあげるね、という私に次は自分で買います!と言いつつも、照れながらもまた一緒に買い物行きましょうねと言ってくれた双葉ちゃんに、次も絶対にプレゼントしてあげようと心に決めたのだった。


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