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▼ 諏訪隊の隊室で漫画を読む

「お邪魔しまーす」

「なんだミョウジかよ、どうした」

「日佐人から借りた漫画返しにきた。あと続きここで読ませてくださーい」

「珍しいね、ナマエちゃんが隊室に漫画持ち帰らないとか」

「…それが今さぁちゃんのBLゲームが佳境でして。前に受けが太刀川に似てるって話になってね、なんか見るに耐えなくて逃げてきたの…」

「そ、それは逃げたくなるね…」

「さすが小鳥遊だな…」

そんなこんなで諏訪隊の隊室にお邪魔して、のんびり漫画タイムである。この時間だと高校生までは学校だし、諏訪さんと堤しかいないだろうと言うことで割りと遊びにくる頻度は高い。主に今回のようなBLゲームが気まずい時なのだが。普通のBLゲームならそれをBGMにして全然漫画を読めるのだが、この受けの人ちょっと太刀川さんに似てるよね、というさぁちゃんの一言でこのゲームはなんとなく見るのがしんどくて避難している。漫画の続きを本棚から拝借して、ソファに腰掛け続きを読み始めた。諏訪さんと堤もそれぞれ私が来たことで止まっていた本の続きを読み始めた。諏訪隊の隊室はよく来るし、みんな集中して読む派だから静かだし居心地も最高である。だからちょっと位気が緩むのも許してほしい。3冊目位なって同じ体勢でいるのがしんどくなってきたのでのソファにうつ伏せになって漫画を読んでいた。

「おっまえその格好やめろよな。いくらトリオン体だからって足出てんだろうが」

「えぇだって諏訪さんと堤しかいないじゃん」

急に椅子から動いた諏訪さんに私の体勢についてお小言をいただいた。堤も困った顔をして笑っている。うちの隊服は上がジャージに下はすきなものを履いている。私はショートパンツだしみょうじはキュロット、りっちゃんはスキニータイプ。確かに足は出てるけど、どうせトリオン体だし私位のレベルなら誰も見てないことは知っている。ボーダーの女の子まじでレベル高いしな。まず私だって日佐人がいたらやらない。オサノはいてもやるけど。まだぶつぶつ言っている諏訪さんに、諏訪さん私のことそういう目で見てるの〜?えっち〜、と言ってみると手元に置いてあった書類でひっぱたかれた。なんでだ。ごめんね二人とも私のことそういう目で見てないこと位わかるよ。と言うと諏訪さんはため息をついて本に目線を戻したので、私も静かに漫画の続きを読み始めた。おとなしく読み進め、そろそろ決着がつきそうになり、どきどきしながらページをめくろうとすると、また何かで頭をひっぱたかれた。ちょっと今いいとこなんだけど!何!?と声を荒げて上を見上げると、まさかの風間さんと目があった。

「あ、お疲れ様でーす」

「何をしている」

「えっと?漫画読んでました?」

「その格好でか」

風間さんが指摘してきたのは、先ほどの諏訪さんと同じように体勢についてだった。

「ミョウジはもっと危機感を持て」

「危機感?諏訪さんに襲われるかもってことですか?」

ぜってーやらねーわ!!という声が聞こえるが気にしないことにする。そうだ、と返事をした風間さんにびっくりしているとまた諏訪さんがふざけんな風間!と騒ぎだした。風間さんもそんな冗談いうんだね。大丈夫だって、私なんかにそんな気にならないこと位わかってるから落ち着こう?ね。とりあえずこれ以上怒られるのは嫌なので、起き上がってソファに腰掛けた。

「とにかくおまえはもっと危機感を持て。みょうじも言っていたぞ」

げ。みょうじそんな話したのか。そう思っている私に、一番歳上なのに危機感がないのは良くないなどと風間さんの説教はしばらく続いたのだった。



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