薄桜鬼 | ナノ
彼女と彼と口喧嘩
「お前さ…沖田と喋っただろ。」
南雲薫は愛しい彼女に言った。
『…しょうがないじゃん。だってそ…沖田くんが副委員長で私委員長なんだよ?
今日委員会あったんだし…。』
「今…総司って言いそうになったよね…?」
『だって…総司君って言わないとこしょこしょされるんだもん…。』
彼女は後悔した。
薫…その顔、やめよ…?
どす黒すぎる。
「へぇ…それって下手したら…。
──セクハラだよね。」
彼女は何も言えない。
「だよね…?」
『ご…ご名答で…ございま…す。』
「なにその口調。」
♪
翌日のこと
「ねぇ沖田。
人の女にセクハラとか…神経おかしいんじゃないの?」
この世の最強の悪魔といった感じの表情で沖田に言った。
隣にいる彼女は、もうどうにかなって欲しいとただ願うだけだ。
「え?僕はただお仕置きしてるだけだよ?」
「だからさ、それは俺の役目だって。
友達の分野で女にお仕置きとかしないから、普通。」
彼女は、耐えられなくなってそーっとその場を離れようとする。
しかし、普通に薫に捕まる。
「なに逃げようとしてんの?」
『えーと…。私いても邪魔かなぁ。
…なんて…うん、冗談だから、ごめんなさい。』
薄ら涙を浮かべる彼女。
それを見て、薫は溜息をついた。
「わかった。
もう沖田とは喋らないから。」
『本当?』
薫は、嫌々頷いた。
♪
「総司、それセクハラだろ?」
「平助それ誰の伝言?」
ちらっと藤堂の見る先には──南雲薫が。
彼女は小さく言った。
『前となんにも変わんないよ。』
彼女と彼と口喧嘩
(世名ちゃん、なんかごめんね…)
(いや!千鶴ちゃんは何にも悪くないよ!?)
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110918