薄桜鬼 | ナノ

彼女と彼と口喧嘩





「お前さ…沖田と喋っただろ。」




南雲薫は愛しい彼女に言った。




『…しょうがないじゃん。だってそ…沖田くんが副委員長で私委員長なんだよ?
今日委員会あったんだし…。』


「今…総司って言いそうになったよね…?」


『だって…総司君って言わないとこしょこしょされるんだもん…。』




彼女は後悔した。



薫…その顔、やめよ…?
どす黒すぎる。




「へぇ…それって下手したら…。
──セクハラだよね。」




彼女は何も言えない。




「だよね…?」


『ご…ご名答で…ございま…す。』


「なにその口調。」









翌日のこと




「ねぇ沖田。
人の女にセクハラとか…神経おかしいんじゃないの?」




この世の最強の悪魔といった感じの表情で沖田に言った。



隣にいる彼女は、もうどうにかなって欲しいとただ願うだけだ。




「え?僕はただお仕置きしてるだけだよ?」


「だからさ、それは俺の役目だって。
友達の分野で女にお仕置きとかしないから、普通。」



彼女は、耐えられなくなってそーっとその場を離れようとする。



しかし、普通に薫に捕まる。




「なに逃げようとしてんの?」


『えーと…。私いても邪魔かなぁ。
…なんて…うん、冗談だから、ごめんなさい。』




薄ら涙を浮かべる彼女。
それを見て、薫は溜息をついた。




「わかった。
もう沖田とは喋らないから。」


『本当?』




薫は、嫌々頷いた。









「総司、それセクハラだろ?」


「平助それ誰の伝言?」




ちらっと藤堂の見る先には──南雲薫が。



彼女は小さく言った。




『前となんにも変わんないよ。』









彼女と彼と口喧嘩


(世名ちゃん、なんかごめんね…)
(いや!千鶴ちゃんは何にも悪くないよ!?)





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110918


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