ぬら孫 | ナノ
似た者同士
『ぬらりひょん…なかなかやるじゃない』
「お主ものう…」
2人の百鬼夜行の主が争った。
ずっと昔の話。
♪
『あんた何様のつもり?』
「お主こそなんじゃ!」
『…雪女傭兵集団の総大将…ってとこ?まぁそんなわけであなたの組の雪女渡しなさいよ』
これが争いの始まりだった。
『あなたなんか凍って死んじゃえばいいのよ』
「自分で自分を凍らせたらどうかのぅ」
『ぬらりひょんとかただ存在感薄いだけだよねー笑』
「…なにかイラっときたぞ」
一応戦ってはいるが、口喧嘩の方が凄い。
呆れている妖怪が大多数である。
とくに、奴良組の妖怪たちは呆れた。
総大将って…こんなキャラだった?
まるで子供の口喧嘩だ。
いつもの心が広いぬらりひょんは何処に?
という具合に。
と、雪麗が口を開いた。
「…どっちが勝ってもいいけどぬらりひょんと盃を交わしてるから…。そっちには行かないわよ」
───…
しーんという効果音がよく似合う。
『皆帰るわよー』
「「「はい!世名様」」」
雪女傭兵集団が去って行く。
「おい、世名。また争おうじゃないか」
『時間があったらね』
これが争いの結末。
以後、雪女傭兵集団と戦うことがあらば雪麗を喋らせるという決まりが出来た。
ような出来なかったような。
♪
『あなたぬらりひょんの孫?』
「あ、はい」
『じゃあぬらりひょんに言っておいて。いつかあなたを凍死させてあげるって』
リクオが苦笑した。
似た者同士
(…年とったわねアンタ)
(気のせいじゃろう)
◎総大将に口喧嘩してほしい←
110705