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狐の孫

14.いつも通り

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『京都?』


「夏休みの自由研究にどうだいっ豊臣君!!!」


『京都…か…』




夏休みの予定について、相談に乗ってる途中。
でも、京都って、修学旅行に行くよね?



それに、お金もかかるんじゃ…。




『予算の問題もあるし、しんどいんじゃないかな?』


「そこでだよ豊臣君!!!」


『え?』


「ホテル代を浮かしたいから豊臣君の家に泊めてもらいたいんだ。だめかね?」




家にはお姉さまや鬼童丸がいる。
行きたいとは思う。



でもその決定権を持ってるのは私じゃない。




『一応…お姉さまたちに訊いてみる。もし無理でも…ゆらちゃんの家もあるし』


「ありがとう豊臣君!それじゃあ、明日みんなに言うよ!!」


『わかった。それじゃあまた明日』




大きく手を振ってることから、よっぽど嬉しいことが伺える。


小さい子みたい。


清十字怪奇探偵団の中で一番身長高いのになぁ。
(「お嬢様そういう問題では…」by妖弧)




「子供みたいですね」


『うん、まぁまだ子供だけど』


「そうですね…」




しばらく沈黙が続いた。



そうですねって言った妖弧の顔がちょっと切なくて。
ちょっとだけ泣きそうになった。




『お姉さまに電話していい?』


「ええ!!勿論です」









いつも通り

(やっぱり明るいほうが妖弧らしいよ)
(そっそうですか!?//)
(…なんで照れてるの?)




◎110918




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