狐の孫 | ナノ

狐の孫

13.ちょっと嬉しい

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『妖弧さん、行こう』


「はい。それから、鬼童丸様と同じように呼び捨てで構いませんから!」




構わないって話じゃなくて、妖弧って呼んで欲しいんでしょ?
いつも、忘れちゃうけど。



最初は嫌だったけど、妖弧が一緒に学校に来るのも慣れた。
執事並って、こういうことみたい。




『妖弧、この前、邪魅って妖怪退治に行ったでしょ?』




あの時妖怪を見た…と思う。



清継君の憧れの妖怪そっくり。
話しか聞いてないから、確信はないけど。



色々特徴は一致した。




『妖怪って、本当に居るんだ』


「…居ると思ってたから今の部活に入部されたのでは…?」


『違う、面白そうだったから』




妖弧は小さくうふふ、と笑う。



妖弧はこんなに優しく笑うんだ。
私はいつもどんな風に笑ってるんだろう。




「似てますね、少しだけ、羽衣狐様に」


『本当?』


「はい!」









ちょっと嬉しい

(私お姉さま大好き)
(見てれば判ります)




◎110831




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