守り神
▼7.思い着物
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「やはり夜の葵様はお綺麗じゃ」
『苔姫様はいつもお綺麗ですよ。私はちょっと…行ってきます』
苔姫様は優しく私に笑いかけてくれた。
「お守りにこの着物を着よ。わらわが毎日少しずつ縫った物じゃ!」
心なしか苔姫様は楽しそうだった。
やっぱり着物が大好きで綺麗好きな神様。
『ありがとうございます。私…苔姫様に更に守られることになるのですね。』
桜様は実は凄い神様らしくて、私を守る神様の大黒柱。
私の知る中では…ね。
他にも沢山の土地神に守られてる。
思いという形で。
この着物にも沢山の思いが込められてる。
だから…。
『この着物があれば私絶対大丈夫ですね』
「当たり前じゃ!怪我をするでないぞ」
『はい!』
再び笑った苔姫様の笑顔が凄く染みた。
思い着物
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