守り神
▼62.相互作用
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この数日。私はひたすら神様に会ってた。
牛若丸様に再度お願いに行ったり、隣の町まで行ったり。
お陰さまで瞬間移動をしても、私ひとりなら倒れなくなった。
前までは瞬間移動先はベッドだけだったのに、それ以外のとこにも行けるようになったから凄く便利。
ただし二回目の瞬間移動をした際、着いたときにはすでに寝てるけど。
相変わらずの疲れよう。いや、前以上か。
とにかく、そろそろ動き出す気がする。
スピード戦で四国妖怪も疲れ切っていたようで、私が神様巡りしてる間一度も動かなかった。
もう、動きだしてもいい頃なんだ。
『犬神、ちょっと来て』
「なんぜよ」
『はい、これ』
犬神の腕に無理やりブレスレットをつけた。
ブレスレットと言っても、お守り感満載の……数珠っていうの?違うか。
一応オーソドックスな無色の石を使ったけど、緑とかいれても良かったかもしれない。
そしてこれは、僅かだけど神気を感じる。
『私の手作りなの。神様が作ったものは思いが宿るんだよ、私の着物みたいに』
「思い……」
『私は神様の思いでできた神だから…。離れてても犬神を守りたいし』
照れ隠しなのかなんなのか。
犬神は一言も喋らない。
でもブレスレットを握り締めてる。
うん、喜んでおく。
ちなみに作製秘話だけど、この石はひとつずつ違う。
神社に行く度に、神様から一個ずつ貰ってた。
だからより強い神気が宿るはず。
『じゃあそろそろ行こうか』
「?…何処に……」
『戦場』
神化をしたあと、にっこりと笑って見せた。
少しでも犬神を安心させたい。
まだ、四国妖怪との争いに抵抗がある。
仕方ないことだけど、それはきっと邪魔になるから。
犬神は、私を安心させてくれた。
だから次は私が犬神を安心させる番。
犬神、自分を信じてあげて。
四国妖怪を裏切ったこと、もう気にしなくていいんだよ。
相互作用
( 犬神の思いは私の力になる )
( 葵が俺を思ってくれる度に、俺は葵を思う )
◎なんか両思いみたいで可愛い!とか思ってしまった管理人。
20120720
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