守り神
▼52.神使の基準
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『犬神を神使にしたいんです、もちろんOKですよね桜様は優しいから』
「ああ、いいぞ」
『…今の肯定ですか?』
「ん?あぁ」
…え?
いつもなんでも大反対な桜様が…!?
確か、百鬼に誘われたときは却下された。
曲がりなりにも神だからって。
それがどうしたらこうなる。
『百鬼のときは否定されましたよ…ね?』
「神の上に立つのは己より力のある神だけだ。妖怪が上に立つのが気に食わん」
『あぁ、なるほど…』
きっとリクオは苦い顔してるんだろうな。
ただあの性格だから私の下につこうなんて言うこともない。
つくなんて言ったらあせるけど。
『それじゃあ…犬神は正式に私の神使…』
「一応試験するがな」
試験…!?
犬神が私に相応しいか…?
彼の実力なんて私もしっかり判ってないのに試験はキツい。
でももし相応しいかだったら…。
「犬神はお前を信頼しているか」
『…それは私に対する質問ですか?』
「そうだ」
…桜様に信じてもらえるか判らない…けど…。
『信じてなかったらこんなとこ来てないです』
「根拠は?」
『犬神は神使になるって言ってないんです。彼が私のことを信頼してるって感じたから…』
桜様の眉がぴくりと動いた。
禁句は言ってないはず。
そもそも禁句って何?
「…そう感じたのか?」
『はい。昼間、狸に対して憎悪を抱いてたのも感じました』
「そうか…」
いいの悪いの?
それくらい、言ってほしい。
今の私はまだ何も知らないまま。
教えてほしいことを桜様は教えてくれない。
「…神においても人間においても妖怪においても…だ。運命というのは面白い。
例え神でも己の運命は変えられない。運命というのは生まれたときから決まっているからな。
その中で必然的な出会いがある。きっと犬神は…葵にとって必然だったんだろう。」
…今の犬神を認めましたって言ったに等しいよね。
神使の基準
(クリアーだって、宜しくね)
(あぁ)
◎意味わからん(^p^)
20111027
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