守り神
▼42.血が全て
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『へぇ…リクオのが負けてるんだ』
「何がだ?」
『存在価値というか…存在率?』
「誰に?」
『リクオくん』
なんか凄く不機嫌になった。
リクオくん嫌い?
面白いなぁ、同じ奴良リクオなのに。
「お前は…神の血みたいなのは流れてるのか?」
…確か両親2人とも人間だよね。
てゆうか人間じゃなかったら私は1人暮らししてないはず。
親の仕事放棄するのは絶対反対だからね、あたし。
『2人とも人間。あたしに流れてる血もね』
「神なのにかい?」
頷いた。
かなり意外そうにあたしを見るね。
止めてほしいんだけど。
純粋な人間で神っていうのも可笑しいかもしれないけど…。
ねぇ。
『リクオだって人間の血流れてるでしょ?でも…リクオのが影響力大きくない?
あたしから見た奴良リクオについてだけど。』
「まぁ…な」
なんか親近感湧いた。
普通な顔してるけど、色々大変だったと思うな。
人間の血が流れてて若頭扱いだもんね。
もう次期3代目だとか決まってるのかな?
あたしも大変だったなぁ。
神様は歓迎してくれたけど…。
人間の方は本当にしんどかった。
私の可愛い葵は何処に行ったの!?
貴方は葵じゃない…!!
まさか貴方…私の葵を食べたわけじゃないでしょうね!?
…腹立つわ。
「怖い顔してるぜ?」
『ちょっと嫌なこと思い出したの。あたしの家、此処だから。またね』
部屋に入って思い出した。
あたしさ、凄く会いたかったんだけどな。
苔姫さま…!!!
また後日ということで。
そんなわけないと思う
◎110713
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