守り神 | ナノ

守り神

40.眩しい右手と

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「君は…奴良組の妖怪かい?」




リクオに向かってあのウザい奴が言う。



どうやらリクオだって気付いていないみたい。



あたし、喋りかけられても無視するから。
嫌いだし、喋り方が。




「妖気は感じないけど…。君も奴良組系の何かかい?」




何か…?
物扱い?
妖怪風情が。



リクオも無視を決めているらしく、なんにも喋んない。



それはそれでいい。
だけど…。



囲まれた。




『旦那ぁ…やるしかない?』


「残念ながら…な」




面倒極まりない。



無駄な殺生は嫌いなんだけどなぁ、あたし。




「準備はいいか?」


『いつでもどうぞ』




ウザいのが妖怪の姿になる。
暑苦しいし。



狸か、こいつ。




「それじゃあ…始めようか」



狸黙って。
耳潰れちゃう。




『リクオ、あたしに近付かないで』




リクオの耳元で小さく言った。
最初はぁ!?って顔したけど理解はいただけたっぽい。


神様、私を守ってくださる神様。




『私をお守りください。そして…力を貸してください』




眩しい光が包む。



あ、いつもの治癒の光じゃないよ。



私を守るための、攻撃的な光。
ちょっと威力控えめで。



ついでにちょっといじる。




『白き神気よ…私の右手に集え』




ちょっと格好良く言ってみたかったんだ←
なんかぽくない?



集まれって思うだけでいいんだけど。



とりあえず、右手が眩しい。



なんか変な表現。



だけどとにもかくにも右手が眩しい。




『誰でもかかってきていいよ。ただの妖怪なんかに…負けない…!!』









初めての実戦




◎石田さん好きだけど狸が嫌いな管理人←
110710




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