守り神 | ナノ

守り神

37.温度と赤さ

37/62





『リクオくん』


「…なんだ?」


『今、桜さま絶対隠したよね、なにかを』




誰かに言いたかっただけかな。



リクオくんから返事はないけどそれでもいいって思えてる。




「…リクオくんって呼ぶのやめてくれねぇか?」


『は?呼び捨てってこと?学校でそんなこと出来ないよ?』


「だから…俺が嫌なんだ。アイツはどうでもいいんだよ」




…口調全く違うしどうなんだろうって思ってたけど…。
やっぱり別人格みたい。



なんか面倒だなぁ。




『…若頭さま?』




なら抵抗感ないし。




「却下」


『神様に逆らうつもり?』




若頭は苦い顔をした。
なんだか可愛くってちょっと笑っちゃった。




「…俺は葵って呼んでいいか?」


『若頭ってこと?』


「あぁ…」




そんなに呼び捨てにしたいんだ。




『いいよ、リクオ』


「っ////」




…リクオも暑いの苦手なんだ。
うーん…常温。









温度と赤さ




◎110707




  back

「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -