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守り神

32.これが

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『副委員長…どういうこと?』




これじゃ風紀の名が廃る。



なんで委員会途中でトランプなんかしてるわけ?




「いいんじゃん?委員長様が居られないと話し合いなんて進むわけないし」


『私を部活に行かせたのは何処の誰?』


「うーん…ハートの6、誰が何処に持ってるの?」




いい具合に流したよね、この人。




『じゃあ…副委員長はトランプで遊んでていいからそれ以外会議始めます』




副委員長は普通に1人で出来るトランプゲームを始めたよ。



なんか…あれだ。




『…堂々とし過ぎて立派だと思う、私は』


「葵のお墨付きーっ!やったね」




低いテンションと台詞とのギャップがありすぎる。
…今日委員会中止にしようかな。




『…ちょっと聞いて』




皆が、何も言わずにあたしを見る。




『今日は特に話し合い必要ってわけじゃない。だから集まる意味もない。
だったら…どうする?』


「───それは駄目」




副委員長が私を見ずに言った。



こういうとき彼女が本気だって。
ちゃんと知ってる。




『副委員長に反対の人、手、挙げてもらえる?』




手は挙がらない。



代わりに、嫌な予感が強くなった気がする。




「キャ───────!!」




今の…カナちゃんの声だよね。




「…誰かカナちゃんと同じクラスの人いた?」




誰も名乗らない。
ってことは居ないってことか。




「どうしたの?」


『…今カナちゃんの悲鳴…聞こえなかった?』




はぁ?って顔で見てくる。こっちこそはぁ?だよ。



聞こえてないの?




『…すぐに委員会には行く。だからトランプ…楽しんでて』




すぐに教室を飛び出した。



「りょーかい!」




副委員長の明るい声が聞こえた。









これが私たちの委員会

(馬鹿満載じゃん)

(それどころじゃないけど)



◎3話合体




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