守り神
▼26.様々な境遇
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見つけた…!
『貴方は梅若丸の祠の神様ですか…?』
私基本ストレートな台詞しか投げないからね。
「…?私が見えるのですか?」
…神気を知らない。
『私は守り神といいます。貴方と同じ神です。』
「わ…私は梅若丸と申します!梅若丸とお呼びになって下さい。あと…敬語も外していただきたいです」
神様らしからぬ礼儀正しい神だね。
まぁ関係ないけど。
『私は神様に敬語を外すわけにはいきません』
私は純粋な神様じゃないから…ね。
梅若丸様は守り神のことも知らないみたい。
だから全てを話した。
「それでは元人間…ということですか?」
『それだったらもうちゃんとした神様ですよ。私は人間なのに神気を持てるんです。
神化なんて物もできてまさに今の状態ですけど。
結局、私は神様が居なかったら神様に成れないんです。だから神様は皆大切なんです』
と、梅若丸様は考え込む。
なんか…表情暗い。
「私の…私の話も聞いてくださいますか?」
梅若丸様なよると、本当の梅若丸様はもう牛鬼という妖怪になってるらしい。
でも、この祠はあくまで“梅若丸”をまつる祠。
だから梅若丸様は今私の目の前にいる。
『それがどうしたんですか?何か…苦しむ理由でもあるのですか?』
「っ!」
梅若丸様は目を大きく開けた。
なんか…悪いこと言った?
「…ありがとうございます。今まで…何も理由がなく苦しんでたんです。
自分が何なのか。でもそれは私でしかないですよね」
梅若丸様は綺麗に笑った。
つられて私も笑っちゃった。
「あの、守り神様。」
『なんでしょう』
「私のお願い、聞いていただけますか?」
神様の境遇は様々
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