守り神 | ナノ

守り神

12.消えない

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『桜様、起きていらっしゃいますか』


「葵か、どうした?」




声がしたのと同時に、祠に埋められた石が光って人になった。



現人神ってやつ?
違うか。



淡い桜色の髪が目を惹く。




『…どうして桜様は私を守ろうと思ったのですか?』




疑問に思ったこと、ちゃんと答えを見付ける。


どうでもいいことじゃないから。




「さぁな。まぁ自分で見つけろ」




…誰かに頼るのは自分で見付けるうちに入らないってこと?




『でも…どうやって…』


「そのうち判るだろう」




まるで他人事。




『あの…桜様』


「葵は今まで通り過ごすだけでいい。少しずつ運命の歯車とやらは回っている」




最後にくすっと桜様は笑った。









消えない疑問




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