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01.1Z始動@寮

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 とりあえず、私の目の前には白髪か銀髪か微妙な色した天パの男。
 両サイドには妙と神楽。




「ねぇ銀時」

「な…なんでしょうお三方」

「こんなプリント、いつ配ったのかしら」

「さぁ…覚えてないですねぇ」

「明日は入学式アル。責任どうとるつもりネ」

「………」

「「「覚悟はできてるよな、もちろん」」」




 妙たちがやるから私が直接殴る必要はないけど、いいストレス発散。
 昔からどうしようもない従兄弟だったし。
 今回ぐらい許される。気がする


 私たち新1Zは今、新たにできた寮の前に集合。
 きっかけは銀時からの呼び出しなんだけれど、どうにも話が噛み合わなかった。

“お前ら卒業式に配ったプリントちゃんと読めや”とか怒りだしたけど、プリントなんか貰った覚えがない。
 銀時からプリントを奪って見てみたら、誰も見たことがないっていう……。


 ……そのプリントには、Z組専用寮ができたから春休み中に引っ越せと。




「(……あれ…?)」




 いきなり殴ってた手が動かなくなった。

 そうだ。私のルールに外れてる。
 銀時殴ってる時間があるんなら…………




「…さっさと引っ越ししようか」

「「「は?」」」

「いや、銀時殴るのは別に明日でもいいけど引っ越しは今日しかできないし」




 ざわざわとし始めた。
 引っ越し業者の問題だとか今日中に終わる気がしないだとか……。

 だがしかし私には秘策がある。
 携帯を取り出して、ある番号に電話をした。




「あ、お母さん久しぶりー。お母さんの知り合いに引っ越し業者いたよね?トラック二台よろしく」




 …返答を聞く前に電話切った。

 批判の声が聞こえてた気もしなくはないけど気にしない。
 むしろ気にしたら負けだ。




「世名…ちゃん?」

「銀時、今日は安心していいよ。今日は」

「なんで二回言ったんだよ!?」




 理由をあからまに判っている銀時については無視する方向で。

 みんなには、必要最低限の荷物を持って来るように言った。
 家具類は備え付けだから、それほど量は多くならないはず。


 とりあえずは、これでなんとかなったかな。
 バカな従兄弟やバカな担任については伯母さんに報告をして万事OK。


 にしても………




「お妙すわぁぁぁん!手伝いましょうかぁぁ!」

「近寄るなボケェ!」

「どうしよう僕家に帰りたくない」

「モテモテな姉をもつのも苦労するアルな」

「妙ちゃんは僕が守る」

「九兵衛殿、そんなことよりキャラがかぶる件についてだが」

「バイト………」




 以下省略。とにかく煩いだけなので、皆様のご想像におまかせ致します。
 いつもの3Zです。



 煩くないって言ったら嘘になる……けど、これでこそ私たちZ組だ。





∵1Z始動

 ( 喋ってばっかりじゃなくて引っ越しの準備してねー )

 ( お妙さぁぁん )
 ( 死ね土方 )
 ( ダメガネはいつまで経ってもダメガネある )

 ( 準備しろっつってんだろ )
 ((( はい! )))




◎15の秋はこのテンションでしたよね!?
20120528




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