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03.編入生@1Z

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「おはようございます」




高校進学初日、突然理事長に呼び出されいなくなった銀時に代わりHRを仕切る。
なんでヅラじゃないんだろうとかって疑問、とっくに消えたよねもう。




「えーと、この後の入学式はZ組だけ不参加…!?……だそうです。日頃の行い悪いからしょうがないかな」

「入学式なんてかったるいアル。教室で騒ぐ方が楽ネ」

「そういう問題じゃないからね、ダメだからねこれ」




神楽のとんでもない発言に突っ込みを入れつつ、内心共感してる私がいる。
Z組のテンションに流されてるのはあまり良くないかもしれないけど、落ち着くというか……心地いい。

他クラスの真面目ばっかりの雰囲気は、私には合うと思う。
でも、Z組は個性豊かである意味かぶりがない。だからこそ私もぴったりはまるんじゃないかなって。


まぁどうでもいいやそんなことは。
とにかくさ、




「その高杉の隣の席なに?」

「………お前?」

「違う逆」

「「「……あっ」」」




気付くの遅!みんなどんだけ周りに無関心!?
高杉なんか隣なのに気付いてないし。

教室に入ったときからあの真新しい机を気にはしていたけれど、周りが無反応だったからなにも言わなかった。
…………気付いてなかっただけなんですね、怖いわこのクラス。




「連絡プリントには詳細書いてないので、銀時はその転入生かなんかで呼び出されていると思います。以上!」




なげやりに終えたHR。
あー、銀時に似てきたなぁ。やっぱり従兄妹なのかなぁ。
と自己嫌悪に陥るのもつかの間、凄い勢いでドアが開いた。




「わぁ!本当に晋助君の隣に新しい席があるー!!!」

「えっ……と(どっかで見た気が)…あ、B組の姫野さん」




姫野天使……ひめのえんじぇる。
最近流行りの変わった読み方をする名前。
正直、なんでエンジェルって読むのかわかんない。日本語として大丈夫なんですか?

まぁ姫野さんに非はないので気にしないことにする。
うん、そうしよう。姫野さんは姫野さんだ。




「姫野さん…なんでここに?」

「えっとね、それは」

「おい姫野勝手に行くなっつったろ!!」

「おぉ……必死な銀時久しぶりに見たわ」




銀時は一瞬私を睨んだあと、すぐに姫野さんに視線を戻した。

なにごとなのかとりあえず説明をして欲しいけど…。
そんな雰囲気ではないな、これは。

なにかを言いたそうな連中にも、なにも言うなと目で制する。




「えー?もう姫はZ組でしょ?」

「「「「は!?」」」」

「……俺は承認してねぇけどな」

「とにかく!姫はこれから1Zの生徒だから皆よろしくね!!」




ごめんなさい、姫野さん。
なぜか歓迎する気分にはなれなかった。




∵編入生@1Z

( 姫野さんのキャラはいなかったからかぶりなしには変わりないんだろうけど… )
( ………やっぱり歓迎できない )





◎ガチで天使ちゃんってこの日本いるらしいですね
2012





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