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▼見つけて[dr/臨也]
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折原臨也という情報屋を知っているだろうか。
喧嘩人形として有名なあの平和島静雄との喧嘩を成り立たせることができ、かつ情報屋としての実績も素晴らしい。
それからルックスもいいのだろう。隣を歩いてたら睨まれるくらいだ。見知らぬ非リア充の女の子たちに。
ただそんな折原臨也にだって欠点はある。むしろ欠点のが多い。
「やっと発見したよ、世名」
「………」
「少しくらい喋ったら?」
「……今すぐ私の目の前から消え失せて」
はは、相変わらず手厳しいなぁとか言ってる奴は死ねばいいと思う。というか死ね。
大丈夫、折原臨也が死んでも悲しむ奴なんていないさきっと。あの双子が悲しむなんて到底思えないし、平和島静雄からしたら嬉しい話だろう。
唯一信者の子が悲しむだろうが、そのくらいなんてこともない。元々が薄い関係なのだから。
私と折原臨也の関係はどうかというと、これは極端に薄い。信者の女の子たちより、もっと軽薄だ。
なぜなら、私は折原臨也に対してなんの感情も持ち合わせていない。
もちろん、死ねだの消え失せろだの好き勝手言っているが、そこに私の感情はない。折原臨也も承知の上だろう。
だからこそ、奴は私を気に入っている。自分に対してなんの感情のない私を、人間のひとりとして。
「世名はさ、なんで俺にそんなに無関心なわけ?」
「……それはどういう意味?」
「これだけの嫌がらせをしてたら嫌われて当然だと思うけど。あぁ、逆に世名がドのつくMで俺のことが好きになっちゃう。とかね」
理論的な話は嫌いじゃない。特に、折原臨也の話は筋が通っている。
それでも、私に奴の理論は当て嵌まらない。そもそもが違うのだから。奴の話は感情に関しての話だ。
だったら、
「貴方は一生その答えに辿り着けない」
「…それは何故かな」
「言う義務なんてないわ」
折原臨也が苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる。今回は私の勝ちらしい。
見つけて
( 私には感情なんてない )
( 早く気付いてよ、貴方しか気付けないの )
◎あれ?当初の予定と違うぞ?
というよりこれじゃ臨也に落ちてないよね、臨也落ちじゃないよね…
20120529