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ひびの入った

11.なぎさ

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どうにかならないかな。



「喧嘩はやめとこうよ」って言ったら「馬鹿かお前」って言われました。



馬鹿だよ私!
そんなのずーっと前から知ってるし、自慢になんないけど。




「何の為の木刀だぁ?喧嘩する為…だろ?」




違う。
そんなんじゃない。



これはそんな下らないことの為の剣じゃない。



そもそも私喧嘩嫌いだって。
いつも正当防衛だから。




『…そんな考えだから負けるってこと判ってる?
喧嘩してあげてもいいけど貴方たちの負けは確定してるから』


「んだとぉ!?」




…遠くで阿伏兎の声が聞こえた。



久しぶりの本気だ。
海に来てコレだから相当機嫌悪いんだろうな…だって。



当たり前じゃん。
それと…。



本気出していいんだね。



















最初に春雨の奴らが殴りかかってきた。
でも和はアッサリとかわす。
殴りこんできた勢いも利用して後ろに倒しながら。



あいつらも俺と同じ先手必勝…。
所詮同じ学校に居たんだ、何も変わらないね。



俺があいつらのことを嫌いでも。




「お、終わったね」


「いーや、まだだ」




あり、本当だ。



あの目のまま…和が来る。
殺気を持って。



阿伏兎は警戒の対象に入ってないから気付かなかったけど、阿伏兎からも殺気がする。



和は真っ直ぐと阿伏兎の方へ。
…殺気に誘われてる…?




「!!!…おい阿伏兎!」




阿伏兎は和に向かって走って行った。
物凄い速さで。



和のすぐ横を通ったとき。
耳の近くで阿伏兎はなにかを言ったらしい。








「NGS」

(NGS…?なぎさか)
(…とっておきの呪文だ)




◎110807




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