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7.天気予報って大事だよ

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「和」


『どうしたの神威』


「…なんでもない」




変な神威。



最近は神威の方から話しかけてくれる。
今みたいになんでもない、って言うときが大半だけど。




『なんかあったら言ってね?神威の役には立ちたいし』


「ありがとう、和」




神威の笑顔の免疫はちょっとついた。
内心テンションやばいけど顔には出してないつもり。




『…高杉晋助?』


「誰?それ…」


『銀魂高校一の不良…』




ちょっと校門見てみたら誰かいて、ついでによく見たら高杉って…。
何しに来たんだろう。



不良の考えって読めないわ。




「すっとこどっこーい!不良高のトップに君臨してるのはどこのどいつだ?」




もう読心術されても無視決めてますから。




「渚嬢ー!」




きっと高杉が来たとか…でしょ?



あたし喧嘩嫌だよ。
今回限り逃げるのオッケーでいいよね。



ってことで。




「渚嬢ー!何逃げてんすかー!?」


『暴力はんたーい!!喧嘩はんたーい!!』


「そんなこと言わないでくださいよー!」


『…たなばた、僕たちは♪』


「そのネタ数日古いっす!!」




…あ。
そうだ。




『曇天の道を♪』


「まともじゃないっすか」




普段まともだと思ってないんだアンタ。



とりあえずここ大事。




『歩く彼女は雨に怯えてる♪』




今日の午後の降水確率80%。
で、雨に怯えてる和ちゃんを外に出そうとはしないよね。




「曇天がどうしたんすかー!?」




無視かよ!
え、マジで無視?




『今日の午後の降水確率知ってる?』


「…さぁ」









天気予報って大事だよ

(天気予報見てこーい!)
(わかりました渚嬢!!)




◎110710




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