小説
(サシャ視点)

コニーと2人して立たされている。座学の時間にコニーと一緒に芋を食べていただけなのに、お腹が空いては力がでないのは当たり前なのに何故なのか。

「今日の夕食はなんでしょうか」
「お前ほんっとそればっかだな」
「食について考えること以外もう何もすることがないのです」
「まぁそうだけどな、おー、そうだ」
「どうしましたか?」
「あれやろうぜ。あれ」

あれ、で通じるくらいには、ナマエの奇行は知れ渡っている。



直立で壁際に立ち、目の前を通る人間の腰巻きを捲り続ける。ただそれだけの行為。もうそろそろ飽きてきた。そんなところにエレンとミカサとアルミンの、シガンシナ地区組がやって来た。これで終わりにしましょう、そう言うとコニーもすぐに頷いた。

「…」
「…」
「おっコニーとサシャ、お前らまだ立たされてんのか」
「そろそろ懲りなよ2人とも」
「お、おう。でも夕食には開放してくれるらしいぜ」
「懲りるも何も、人間の普通の欲求です仕方がないんです!」

エレンとアルミンとの会話をしつつ、私達が狙うは3人の腰巻き。

「「いだァ!!!」」

突然、腰巻きに伸ばした手をものすごい握力で掴まれた。コニーと悲鳴がハモッた。コニーも同じ目に遭ったらしい。

「2人の視線がエレンとアルミンの尻に向かっていた。2人に痴漢しようだなんて、身の程を知った方がいい」
「そ、そんなつもりないですよ!」

そう、ならいい。クールに言いながら私達の手をミカサが開放する、そんな瞬間だった。

――ペロンッ

「「!?」」
「エレンとミカサの尻を追いかけていたら目の前に別の尻があった。何を言ってるのかわからねーと思うが私も何が起きたのかわからなかった」
- ナノ -