小説
(ベルトルト視点)

この前、ライナーに背後には気をつけろ、特に尻にだと言われたけれど、その真意はよく分からない。ただ、確かに最近ライナー自身も背後を気にしているような素振りを見せる。2m級とか言われてうなじの変わりにお尻が削がれでもするのだろうか…なんて恐ろしい。ライナーと並んで廊下を歩いていると、後ろから忙しい足音が聞こえた。隣でライナーがヤバイ!!と言っていたが、僕には何のことだが分からず、思わず棒立ちになってしまった。

「尻を隠せ!!!!!」
「君、何を言って……!?」
「ベルトルトのめくたった〜〜!しかし2枚抜きは失敗したーーー!」
「えっ?えっ??」
「じゃあねライナーベルトルトー」
「おう」

手を振って駆け抜けて行く彼女に、普通に手を挙げて対応するライナー。これはついていけていない僕がおかしいのか!?
131010
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