小説
プロローグ
小さい頃から本当はふわふわキラキラな可愛らしいモノが好きだった。リボンやレース、花柄にハート柄、色にしてみても黒や青よりも白やピンクといった淡い色合いの方に惹かれることが多かった。

おそらく私は心のどこかでずっとおとぎ話に登場するようなお姫様に憧れていたのだと思う。当然、本当の意味でお姫様になりたいと考えていたわけではないし実際になれるとも思っていない。非現実だしそもそも私の実家は一般的な家庭なのだから。

……違うんだ。私が言いたいのはそういった次元の話じゃなくて単純に"お姫様みたいに可愛らしい女の子"になりたいなあという程度の話なのである。こう……小動物的な……守ってあげたい的な……。

だというのに私はなぜか生まれてこの方、理想とは真逆のベクトルを疾走している。本当に何でだよ!?誰か詳しく!!!
110317
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