ネタ
wj jojo 露伴とぶどうヶ丘高校のマドンナC

目をパチクリさせている苗字。何が起きたの分からないのだろう。億康は無言で決め顔をしている。

「虹村君…あ、ありがと」
「良いって!」
「えっと…」
「いつまで抱いてンだバカッ!」
「いて!あ、仗助」
「苗字、大丈夫だったか?怪我とか…」
「ないない!2人とも、ありがとう。あの重ねて申し訳ないんだけど、康一君を連れてきてくれると助かる…」

両手を振って否定する苗字。その様子を見る限り、本当に怪我はしていないようだ。ホッとしたようで、どこか残念に思っている自分を殴りたくなった。

「康一を?」
「山岸さん、いくら説明しても分かってくれなくて…」
「説明?」
「あんなこと言って!!康一君に近づくための方便でしょう?!」
「もうッ違うってば!」
「あんなこと…?」

あんなこと、というのは苗字と康一が一緒に茶をしていた理由のことだろうか。そういえば、さっきは慌てていて理由なんて気にしていなかった。確かに、あの接点のなさそうな2人がわざわざ学校の外で会うというには、それなりの理由があるはずだ。苗字は、由花子が思っているような関係を否定しているし、康一のあの反応もきっとそういうことだろうが、改めて言われると……気になる。

「おい苗字、あんなことって…何だよ?」
「そ、それは……恋愛相談、みたいなものだよ」
「?!」

今まで一度も彼氏を作ったことのないあの苗字が?由花子は俺らの反応を見て、ほら見なさいと言った風に、したり顔だ。しかし、あの苗字が恋愛相談…しかも康一に…。確かに信憑性は欠ける。(ただし億康は固まっている)

「詳しく答えなさいよ!誰が、誰に!恋愛感情を抱いているのか!!」
「だから〜〜全てを明かせないのが乙女心ってものでしょーー?!ね!東方君!!」
「…俺に乙女心を聞かれてもちょっと」


2013/08/30
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