tns 柳短編没案
微裏 / 女主攻め
UP済み短編のもっと短いver / 気になる矛盾点を取り去った感じ
柳の部屋で何だかすごいものを見つけてしまった。それは到底健全とは言えない代物で、何となく長く使い込まれている感じがした。見なかったことにしようかと考えあぐねてみたものの、好奇心にはかてなくて、結局柳本人に直球に問うことにしたのだ。あの箱の中身は何ですかと。
対して、柳は無意味に唇を動かしながら口ごもった。どんな言葉が飛び出すのだろう、そんな風に考えながら彼が口を開くのを待っていると、柳のつとめて平静、平静ぶった声が響いた。
「…マッサージ器具だ」
あ、ふーん。私が何も知らないのだと思っているから誤魔化せる気でいるらしい。
「そうなんだ。これって自分で使うってこと?」
「っああ、まあ基本は、そうなるが」
「そっかあ」
自分用らしい。恥ずかしいことを言っている自覚があるのか、柳は顔を赤くして、言いづらそうにしながら答える。あの柳だから自分用にそういったモノを所有しても不思議ではないな……と思いながら、何気なく手に取ったグッズを撫でた。良かった、元カノとの思い出的なことを言われなくて。
「……#名前#。あまり、」
触らないでくれ、ということだろう。柳が元あった箱に仕舞うため、私の手からソレを取り上げようとするので、思わず柳の手を避けた。
「……#名前#?」
「……これはどうやって使うの?」
柳がソレを使っているところを見たくて無知な自分を演じてみるものの演技の才能は全くないので、敏い柳には早々にバれてお叱りを受けることになってしまった。
UP済み短編のもっと短いver / 気になる矛盾点を取り去った感じ
柳の部屋で何だかすごいものを見つけてしまった。それは到底健全とは言えない代物で、何となく長く使い込まれている感じがした。見なかったことにしようかと考えあぐねてみたものの、好奇心にはかてなくて、結局柳本人に直球に問うことにしたのだ。あの箱の中身は何ですかと。
対して、柳は無意味に唇を動かしながら口ごもった。どんな言葉が飛び出すのだろう、そんな風に考えながら彼が口を開くのを待っていると、柳のつとめて平静、平静ぶった声が響いた。
「…マッサージ器具だ」
あ、ふーん。私が何も知らないのだと思っているから誤魔化せる気でいるらしい。
「そうなんだ。これって自分で使うってこと?」
「っああ、まあ基本は、そうなるが」
「そっかあ」
自分用らしい。恥ずかしいことを言っている自覚があるのか、柳は顔を赤くして、言いづらそうにしながら答える。あの柳だから自分用にそういったモノを所有しても不思議ではないな……と思いながら、何気なく手に取ったグッズを撫でた。良かった、元カノとの思い出的なことを言われなくて。
「……#名前#。あまり、」
触らないでくれ、ということだろう。柳が元あった箱に仕舞うため、私の手からソレを取り上げようとするので、思わず柳の手を避けた。
「……#名前#?」
「……これはどうやって使うの?」
柳がソレを使っているところを見たくて無知な自分を演じてみるものの演技の才能は全くないので、敏い柳には早々にバれてお叱りを受けることになってしまった。
2021/04/08