授業が終わってシャロンに引き摺られハグリッドの小屋を訪ねた。
ドラゴンについて熱く語る二人を眺めながらハグリッドの入れてくれたお茶を飲む。
シャロンは空き時間によく訪れているらしく、ドラゴン好きなハグリッドも嬉しいようだ。
ドラゴンの話を聞くとチャーリーを思い出す。


「あぁ、そういやぁ、名前はビルとはどうなんだ?」

「え?」

「ダイアゴン横丁で会った時は仲良さそうだったろ」

「ダイアゴン横丁?何の話?」


いきなり話しかけられた内容とキラキラしたシャロンの顔。
ハグリッドがダイアゴン横丁で私とビルに会った話をし出して、キラキラが増した風に見えた。
何よりシャロンは私がビルと手を繋いでいた事に興味を持ったらしい。


「ビルが言ってた通りモリーさんのお使いよ。ビルとは何もないわ」


そう断言するとシャロンはがっかりして、ハグリッドは笑っている。
まだドラゴンの話をするシャロンを置いて小屋を出ると待ち構えたようにフレッドとジョージが立っていた。


「ハイ、名前」

「ハイ、フレッド、ジョージ」

「一緒に夕食どうだい?」

「良いけど、私が此処に居るって知ってたの?」


私の質問に二人は顔を見合わせて笑うだけ。
答える気がないらしく、溜息を吐いて歩き出した私に着いてくる二人。
あれこれ抜け道の話を聞いていると廊下の向こうにプラチナ・ブロンドを見つけた。
緑とシルバーのネクタイをしている三人組。
あ、と思った時には角を曲がってしまっていた。


「名前、どうしたの?」

「何か見つけた?」


私の見た物を見るように背伸びをする二人。
それが面白くて二人の脇腹をつつくとフレッドは平気な顔をしてジョージはバッと脇腹を押さえた。
フレッドと顔を見合わせた私は二人でジョージの脇腹を狙う。
ジョージは大慌てで離れていくのを笑いながら追いかける。


「名前、フレッド、ジョージ!何してるの?」

「あら、ロン。あのね」


ジョージが勢い良く此方に来て口を塞がれた。
ロンはきょとんとして見ていて後ろでハリーは驚いている。
フレッドがニヤリと笑って口を開こうとするのをまたジョージが止めた。
面白くて笑ってしまう私は何も言う事が出来ない。
ロンとハリーが首を傾げているのに一生懸命気にするなと言うジョージにまた笑いが止まらなくなる。
落ち着く頃にはすっかりジョージは拗ねてしまっていた。
少し笑いすぎてしまったし、拗ねているジョージの頭を撫でる。
すると手を握られてジョージが歩き出すので私も後に続く。


「名前!ジョージだけ狡いよ!」

「あら、フレッドは一緒に笑ってたから駄目よ」


狡いと連呼しながら着いてくるフレッドを見ていたジョージはどうやら機嫌が直ったらしい。




(20121006)
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