ビルが今年は帰れないからとホグワーツ残った私に合わせてウィーズリー三兄弟も残っている。
パーシーは家で読む本があるからと真っ先にホグワーツ特急の予約をしていた。
シャロンとパーシーを見送って談話室に戻ってきた私を迎えたのはチャーリー。
紅茶を淹れるというので私はクッキーを用意してソファーに座った。


「フレッドとジョージは?」

「まだ寝てるんじゃないか?」

「フレッドってなかなか起きないわよね。ジョージは起きるけど」


チャーリーが笑ってクッキーをかじる。
その時フレッドとジョージが眠そうな顔で降りてきた。
二人が並んで立つとまるで鏡かのような位置に寝癖がついている。
どさりと私を挟んで座ると早速二人はクッキーに手を伸ばす。


「食べ過ぎるとお昼ご飯食べられなくなるわよ」

「大丈夫、僕等成長期だから」

「そうそう。そのうち名前を追い越すよ」


ビルもアーサーさんも背が高いからきっと二人も伸びるだろう。
チャーリーはあまり背が高くないというけれど、私からすれば高い。
背が伸びた二人に今みたいに抱き付かれるのを想像して思わず笑ってしまった。
今だけの事だし、それにその時にはそれぞれ恋人が居るかもしれない。


「名前、予定が無いなら飛ばないか?お前等も来るんだろ?」

「うん。でも、フレッドとジョージは寝癖直してからね」


顔を見合わせた双子は急いで部屋へ走っていった。
チャーリーと笑い合って外を目指す。




翌朝早くに目が覚めた私の目の前にチェシャーが居た。
驚いた私にチェシャーは足を差し出す。
起きるまでジッと待っていたらしい。
お礼を言って梟フードをあげると嬉しそうにホーと鳴く。
小包はビルからで、手紙とプレゼントにとキャラメルが入っていた。
クリスマスに会えなくてごめんと書いてあり少し切なくなる。
会えないのは寂しいけれどビルの気遣いは嬉しい。


談話室に降りていくとフレッドとジョージが起きていて待ち構えていたように抱き付かれた。
二人はモリーさんお手製のセーターを着ている。


「名前にも届いてる」

「ママお手製マフラーさ」


プレゼントの山を分けてくれたらしく、ツリーの周りは箱でいっぱい。
私が贈った色違いのマフラーを巻いて二人はニコニコしている。
モリーさんお手製のマフラーを受け取って首に巻くととても暖かい。


「チャーリーは?」

「急いで梟小屋に行ったよ」

「僕は見たよ。あれはシャロンへのプレゼントさ」

「きっと送り損ねたんだよ」


聞きながら開けたクリスマスカードはトンクスからで、とても可愛かった。
なんだかんだで擦れ違うと挨拶をしてくれるトンクス。
後でクリスマスカードの返事を書こう。


「名前、今日は何する?」

「僕等と一緒なんだ。何でも出来るよ」


両隣に座るフレッドとジョージを見てチャーリーの元へ向かう事になった。
せっかくホグワーツで三人が居るのだから、精一杯楽しもう。




(20120907)
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