ディメンターが学校にも居るという話があり、新任の先生の話があった。
あとでハグリッドにお祝いを言いに行かなければ。
良い授業になれば良いのだけれど。
サラダを食べながらハグリッドを見るととても嬉しそうだ。


「名前、俺達にも食べさせて」

「マルフォイにやったみたいに」

「嫌よ」


口を開けて待っている二人の額を突つく。
不満を言う二人の兄を見るジニーは呆れ顔だ。
シャロンがミートパイをかじりながら浮かない顔をしているのが見える。
どうしたのかと尋ねると彼女は深々と溜息を吐いた。


「シリウス・ブラック対策とはいえ学校にディメンターが居るなんて嫌だわ」

「それはきっと皆思ってるぜシャロン」

「でも名前と居れば安全だ。あの時の名前はかっこよかったぜ、なあジョージ」

「ああ、さすが俺達のお姫様」


久しぶりに聞くフレーズに溜息を吐いてオレンジジュースに手を伸ばす。
するとすかさずフレッドが注いでくれてジョージが差し出したのを受け取る。
スリザリンのテーブルでドラコがポテトを頬張っているのを見て小さく息を吐いた。




翌朝、大広間にロン達が入ってくるとドラコがからかい始める。
それを見てスリザリン生は面白そうに笑う。
無視をするハリーは賢いと思った。
変わってドラコのなんと幼稚な事か。
私は羊皮紙で鶴を作ってドラコの所まで飛ばす。
気付いたドラコは顔を顰めて、それでもピッタリと黙った。


「何したの?」

「子供っぽくてかっこ悪いから辞めなさいって書いたのよ」

「マルフォイが素直に聞いたの?」

「ふふ、きっとね」


ドラコの反応に満足した私はオレンジジュースを流し込む。
シャロンは不思議そうな顔でドラコを見つめている。
ロンとハーマイオニーの会話が聞こえてきた。


「ハーマイオニーも沢山授業を取るのね」

「ええ、とても楽しみなの」

「でもおかしいよ」

「おかしくないわ。名前だって同じだけ授業があるもの」


そうだけど、とロンはムッとしてクロワッサンをかじり始める。
ハーマイオニーと苦笑いをしてその話を打ち切った。
きっとロンはこの先も気にするのだろう。




昼食の為に大広間に入ろうとするとハーマイオニーがツンツンしながら出て来た。
何事だとロンとハリーの向かい側に座ると二人が事情を話し始める。グリムの事を信じるロンと信じないハーマイオニー、その間に居るハリー。


「私の時もトレローニー先生は死の予言をしたわ。でも、誰も死んでないわ」

「じゃあ、ハリーが見たグリムは?」

「ロンは今居るハリーが死んでると思う?」

「まさか!」

「グリムじゃなかったって事よ。気にする事ないわ、ハリー」


ロンは納得したようなしていないような複雑な顔をしてハリーは曖昧に頷いた。




(20121114)
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