おはこんばんちわ。この元ネタはきっとリアルの中学二年生辺りの年代は分からないでしょうね。そんなことは今全く関係ないんですよ。

「……あ、あは?」
「花子、なんだよこの写真」

 あの例の写真を見られてはいけない人に見られてしまいました。
 というかなぜ!落としただけなのになんであの写真が画面に出ているんだ!偶然にも程があるだろ!
 そうやって頭をぐるぐる回転させても、こういうときに嘘をつけないというのは不利である。

「ご、ごめんよ九十九くん……実は昨日たまたま通りかかって…私、男の子同士の恋愛が好きな変なやつだから、えっと…リアルのBL見て興奮したというか……ごめんなさい!本当にごめんなさい!」

 せっかく青春時代で初めての男友達が出来ると思ったのに、こんな形で終わってしまうだなんて…。

「なぁ花子!これって昨日の何時くらいだった!?」
「……たしか19時くらいだったかな…」
「……夢じゃなかった…」

 九十九くんは、自身の唇に触れながら顔を真っ赤にした。
 あれ?嫌な予感と美味しい予感がするのは私だけでございましょうか。

「花子!」
「だが断る」
「はぁっ!?まだ何も言ってないだろ!」
「絶対面倒なこと言われるんだ!どうせあれだろ!協力してとか言うんだろ!?私そんなの出来ないからね!」
「そうじゃなくて!こんなこと、誰にも相談出来ないから…花子ならヘンキンなしで見てくれるよな!」
「そりゃヘンキンじゃなくて偏見だろ」

 それより私のDゲイザーを早く返してれ。他にも見られたら不味いやつとかあるんだよ…!





 その後、なんか上手く話を進められ、アドレスを交換して別れた。
 九十九くん自身は何も言わなかったが、あの様子では九十九くんもシャークは両片想いという関係なのか。

「さっさと告白しちゃえばいいのに」

 相手に好かれようと頑張る事は楽しい。相手が自分をどう思っているのか悩むのも楽しい。ちょっとしたことで嫉妬しちゃったりして、そんな自分が嫌になっちゃうことだって楽しくなってしまう。

「羨ましー」

 ばふんとベッドにダイブすると嫌なことも忘れられそうだった。



12/10/28

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