※狂気注意

オレはさ、お前が入学してきたときからずっと見ていたんだ。どうしたらお前のその鋭い強い意思を持った瞳にオレが捕らえられるかだとか。どうしたらお前に微笑みかけられるだとか。つまらない歴史や公式なんかより、お前のことを知りたいんだ。お前と抱き合ったり、キスをしたり、一つに溶け合って溺れたいと思っていた。そしたらだ、オレの親友の十代がお前のその深い青に捕らえられて、お前の微笑みを受けているのに気づいたんだ。どうしてオレじゃないんだって思ったさ。オレはこんなにもお前を愛して愛して大切に思っているのに。お前がオレだけを見るように、泥沼に足を汚してきた。お前は容姿もいいからな、容姿だけを見て寄ってくる女どももたくさんいるさ。そんなやつらの顔や名前なんて覚える必要なんかない。年中あるラブレターも、バレンタインも、誕生日も、全部燃やしたさ。お前が女の子に目がいかないように、女の子はオレにとって邪魔だったから。ああそうだ、お前が更衣室に忘れてたタオル。ちゃんとオレが持ってるぜ?しっかりしてるようで気が抜けてるところあるよな。授業は真面目に受けてるようだけど、その頑張った分疲れるんだろ?この間なんか疲れて帰って、着替えもしないままソファで寝たりするし。ちゃんと掛け布団かけてやったんだからな。いくら夏だからって掛け布団くらいかけないと風邪ひくぞ?お前の部屋のクーラーを誰が調整してると思ってるんだ。まぁいつも可愛い寝顔が見れるからつい許しちまうんだけどな。なぁ遊星、オレはこんなにお前のために尽くして愛して知ってるのにどうして十代なんだ?どうしてオレじゃないんだ?こんなに愛してるのに。まだ愛が足りないのか?なぁ遊星答えてくれよ。オレを愛してくれよ。


「誰だお前…」



12/12/06
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