「本当に可愛いね」
「えぇ! 光くんの方が100倍可愛いです!」
「そんな事ないよ。肌もすべすべだし」
そう言って、光くんは僕の頬を手で撫でてくる。
僕はされるがままです。
「お茶入れてあげるから、座りなよ」
「いいんですか? 先生いないのに」
「いいの。よく来てるから」
光くんは優しい笑顔で僕に話しかけます。
僕は抵抗ができなくなり、全てに頷いてしまいそうになります。
高価な壺くらいなら、2つ返事で買ってしまいそうです。
紅茶を入れてくれて、ティーカップを渡してくれた。
それをごくごくと飲む。
「ねぇ、巡くん。僕の事好き?」
「はい! 好きです! 僕のオアシスです!」
「嬉しいな。じゃあ、僕といい事しよっか?」
「いい事…、ですか? なに?」
「気持ちいいこと」
「えええ!?」
これはまさか、まさかのお誘い?
いやでも、なぜ僕を?
僕は素敵攻めキャラではないのに、なぜかエンジェルが誘い受けに?
エンジェルって割と積極的なのね! それってすごくおいしい!
その調子でこの学園の攻めたちを駆逐しちゃってえええ!
ちなみに僕は攻めではないので、光くんのお誘いに何も興味はないのだけど、でもちょっぴり嬉しいです!!!
「僕は、見ての通り、優秀な攻めじゃないので、光くんのお相手は難しいかと……」
「知ってるよ。巡くんは可愛いネコちゃんでしょ?」
「は? え、知ってるならなんで……って。違う違う! 僕ネコでもなんでもなくて、ただの傍観者なんです!」
あっぶねぇ!
最近、この学園に来てからあまりにもネコちゃん扱いされるせいで、すっかり自分までネコの仲間入りをしたと錯覚していた。
違うよ、僕は生粋の腐男子!
僕はさすらいのBLハンターなんだから!
「僕も巡くんに挿れたいな」
……………は?