学校が始まった。
僕は深海くんと同じクラスだったようで、少しホッとする。
担任のホストみたいな先生に連れられて、教室に入った。
ホスト教師激萌えええええ!いえーーーーい!
クラスの可愛い子ちゃんとくっついていたりしないかなぁ?
もしくは真面目眼鏡とかでも可。
わざと0点取って、先生と補習とかしちゃって、恋愛関係に持ち込んじゃったりして!
オマエ、メズラシイナ、ドウシタンダヨ。……センセ、ワザトデスヨ?
なーんて、言っちゃったりしてね!ははは!
「ぐふ、ぐふ」
「おいっ、綾瀬? お前、自己紹介しろ!」
ホスト教師に顔を覗き込まれた。
「え?」
どうやら、僕は転校生の自己紹介をするところだったらしい。
教壇の前に立っている。
妄想でトリップしていた。
一部の生徒が気持ち悪そうな目で見ていた。
失敗、失敗。
「綾瀬巡ですっ。仲良くして下さい! よろしくお願いします」
頭を下げる。
パチパチと拍手が上がり、僕は嬉しくて笑顔になった。
案内されたのは深海くんの前の席だった。
すごく嬉しい。
席について、くるりと後ろを振り返る。
「深海くん、よろしくね」
「……ああ」
「僕、深海くんと一緒のクラスでホッとしたよ」
「分かったから前向け」
あん。冷たいところも素敵。
エンジェルと絡んでほしいなぁ。知り合いじゃないのかな?
もしかしてすでに恋人同士だったりして!
あれ。でもなぜか胸が痛い。なんでだろう。
自分の胸を押さえながら、首を傾げていると、隣から声を掛けられた。